『大長編 タローマン 万博大爆発』撮影秘話が明らかに 国際映画祭での上映も続々決定 舞台挨拶イベントレポート | VG+ (バゴプラ)

『大長編 タローマン 万博大爆発』撮影秘話が明らかに 国際映画祭での上映も続々決定 舞台挨拶イベントレポート

Ⓒ2025『大長編 タローマン 万博大爆発』製作委員会

『大長編 タローマン 万博大爆発』

「1970年代に放送された特撮ヒーロー番組」という体裁のもと岡本太郎のことばと作品をモチーフに制作され、岡本太郎(日本を代表する芸術)×特撮(日本を代表するエンタメ)の組み合わせが話題よんだ「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」。この夏、その映画版が『大長編 タローマン 万博大爆発』として全国で上映を開始した。

『大長編 タローマン 万博大爆発』では、8月22日~8月24日に東京・大阪・名古屋の三大都市を巡る【縦断キャラバン舞台挨拶】を開催。東京と大阪のイベントレポートが到着したので紹介しよう。

太陽の塔の真横で開催されたジャパンプレミア

8月22日の全国公開に先立ち、岡本太郎最大の聖地“太陽の塔”の目の前、109シネマズ大阪エキスポシティにて、べらぼうジャパンプレミアを開催。日本で初お披露目となるこのジャパンプレミアでは『大長編 タローマン 万博大爆発』の先行上映とともに、あのでたらめな巨人タローマンが劇場に登場し、べらぼうででたらめな舞台挨拶で盛り上げ、テレビシリーズに続きメガホンを取った藤井亮監督が、制作秘話を語った。さらに、イベントの後半ではスペシャルゲストの乱入も。

8月19日(火)、岡本太郎の代表作・太陽の塔の目の前である109シネマズ大阪エキスポシティで行われたべらぼうジャパンプレミア。当日のチケットは、発売されるや否や即【完売】という人気ぶり。劇場には、いち早く映画を鑑賞しようと、夏休み中の子どもから大人まで、熱狂的なタローマンファンが集結し舞台挨拶前から熱気は最高潮に。

イベントが始まると、本編の余韻冷めやらぬ観客たちから会場に拍手で迎えられ、満席の会場に藤井亮監督とタローマンが登場。タローマンは、まっすぐに壇上に向かうわけはなく、でたらめな動きで場内を練り歩くと、観客から歓声が飛び交い、場内は大盛り上がり。タローマンの予測不可能な振る舞いは開始5分経っても続き、なかなか舞台挨拶が始まらない。

やりたい放題のタローマンを横目に、しびれを切らした藤井監督は「太陽の塔はタローマンが生まれた場所でもあるので、ここで上映いただけるというのはとても光栄です」と挨拶を開始。「たった5分のでたらめ(TVシリーズ)を、長編の映画にできるのか!? 凄く心配でした。本日初めて見る一般のみなさんの感想を早く聞きたいです」というと会場からは大きな拍手が沸き起こり、藤井監督は安堵の表情をのぞかせた。

今回、監督・脚本だけでなく、特撮表現やキャラクターデザイン、背景や小道具など映画に関わる多くのパートを一人で担った藤井監督。映画の細部にまで藤井監督のこだわりが詰まっているが、映画ならではの表現としてやりたかったことをと明かし本編を観終えた観客は納得の様子。さらに、「昭和100年の世界をつくりあげるのに、かなり時間をかけました。爆発のシーンも、水槽にインクを垂らしたり、70年代にあった特撮表現の技術を如何に取り入れるか、こだわりました」と語り、一度スクリーンに投影した映像を再撮し、VHS風の粗さを出すなど、敢えてアナログな撮影手法、特撮映像にこだわる徹底ぶりを明かした。

劇中では、岡本太郎の印象的な言葉の数々が盛り込まれているが、どのように言葉を選んだのか問われた藤井監督は、「今回の映画は“万博”がテーマだったので、万博に対する岡本太郎の想いを特にチョイスしました。また、テレビ版で使われていない言葉を選んでいます」と明かした。当時の万博のリアリティと、藤井監督自身が想い描く万博が絶妙に入り混じった映像の数々。監督自身も1970年の万博には憧れがあったそうで、「当時のEXPOにすごく熱気を感じてわくわくした。僕自身が好きで憧れた“万博”を表現できたと思います」と想いを込めた。

また「昔の映画は、フィルムチェンジする時のために、右上に小さい黒い点が一瞬映るんです。それを映画で再現しているので見つけてみてください」と、映画がより楽しめる細かすぎる小ネタも披露。

ここで、ジャパンプレミアを祝してスペシャルゲストが乱入。応援に駆け付けた地底の太陽、CBG隊長(そっくりさん)、未来のCBG隊員、風来坊(にせもの)、未来を見た、サンタワー、ガ・ダーンという本編に登場するキャラクターの大群が、オールスターで登場!そして藤井監督、タローマンの総メンバーで、おなじみの主題歌「爆発だッ!タローマン」に合わせて驚異のダンス披露!会場の観客も巻き込み、熱気は頂点へ!

最後に藤井監督は「有名俳優も出ていないPR手段が少ない映画です。是非、みなさんの口コミ、みなさんの力で拡げてください」とメッセージを送り、予測不能のジャパンプレミアは大熱狂のうちに終了した。

東京でも舞台挨拶開催

8月23日に東京で実施されたイベントでは、藤井亮監督が登壇し、制作秘話を語ったほか、シュールレアリズム星からタローマンも駆け付け、映画の公開をでたらめにお祝い。さらに、カナダ・ファンタジア国際映画祭に続き、世界三大ファンタスティック映画祭の一つである「シッチェス・カタロニア国際映画祭」と、「ストラスブール・ヨーロピアン・ファンタスティック映画祭」への出品決定も発表された。

大阪・東京・名古屋を巡る『大長編 タローマン 万博大爆発』横断キャラバン舞台挨拶in東京。初日は大阪で4回の舞台挨拶を行い、2日目となる東京ではTOHOシネマズ日本橋にて舞台挨拶が開催された。劇場には多くのタローマンファンが駆け付け、グッズを買い求める人たちで早くも賑わいを見せていた。

上映後、熱気と興奮に包まれる観客の前に登場した藤井監督とタローマン。登場するや否や、場内を自由に練り歩くタローマンは、観客が持っていたタローマングッズを手に取り監督にサインを促すなど、でたらめな行動でファンを沸かせていた。「105分のでたらめな映画を観てみなさんお疲れでしょうが……」と切り出した藤井監督。大阪での舞台挨拶も大変な盛り上がりだったようで、「本当にでたらめで、舞台挨拶というよりはお祭りのようでした。上映前の体操というていで、みんなで踊ったり(笑)」と報告した。

NHK Eテレの1話5分の番組から始まった本作について、「元々はNHKさんから岡本太郎さんの作品とことばを伝える番組を、というお話があって。岡本太郎さんをテーマにした素晴らしい作品がすでに多くあったので、そこで勝負するのは難しいと思っていた時に、太陽の塔を見て、これが動き出したらおもしろいと思って、やはり特撮だと提案しました」と、タローマン誕生の経緯を明かした。

5分の番組をいかに長編映画として見せるかという点には苦労があったと語る藤井監督。「2025年が昭和100年で、万博開催の年でもあったので、テレビでは描かれなかった岡本太郎の万博への思いを表現できたらと思いました」と、長編に込めた思いを語り、関連グッズの人気もさることながら、「タローマン」がここまで愛されるキャラクターになるとは想定外だったという。劇場映画を初めて手掛けた藤井監督は、とくに苦労したことを問われると、「去年の11月から年明けまでずっと撮影していて。背景と人物は別々に撮っているので、そこから合成の作業が半年間くらい続き、これ、終わるのかなって……(笑)」と苦笑い。「昔の映画はフィルムチェンジの印として、右上に黒い点が出るのですが、タローマンもそれを再現しているので、是非探してみてください」と細かすぎる見所を紹介した。

「全カット手抜きをしていないので、楽しんでいただけたら嬉しいです」と語るように、音響や70年代風の画づくり、画面アスペクト比など隅々までこだわり抜かれた映画となっている。また、特撮との出会いについては、「僕の生まれた年は特撮氷河期と言われていて、リアルタイムで見ていない分、特撮に対する憧れがあったのかもしれません」とコメント。岡本太郎のことばと作品は、どのようにチョイスされたのか。藤井監督は、「岡本太郎のことばから決めていきました。その言葉から逆算してストーリーを考え、作品を選び、奇獣たちをデザインしていきました」と明かした。続編の可能性について問われると、「元々が岡本太郎の展覧会のPRのために作られた番組なので、もしまたタイミングがきたら考えてみようと思います」とコメントした。

ここで、世界三大ファンタスティック映画祭の一つである「シッチェス・カタロニア国際映画祭」と、「ストラスブール・ヨーロピアン・ファンタスティック映画祭」への出品が発表。カナダ・ファンタジア国際映画祭でのクロージング上映に次ぐ快挙に、観客からも拍手が沸き起こり、藤井監督は「海外の方に伝わると思っていなかったので驚きです。内容もネタも日本ローカルなので……。海外の方がどう受け取ったのか気になります。海外にタローマンが行ったら楽しいでしょうね。その時はタローマンのスーツを新調しないと(笑)」と、想定外の快進撃に戸惑いつつ、笑顔を見せていた。

最後に藤井監督は「この映画はみなさんの口コミが頼りです。映画を楽しんでいただけたら、是非広めていただけたら嬉しいです」と締め、マスコミ向けのフォトセッションでは、パネルの公開日の部分に、タローマンが「大ヒット上映中」のシールを逆さまに貼り、達磨の目入れ的演出で盛り上げ、イベントは大盛り上がりのうちに幕を閉じた。

映画『大長編 タローマン 万博大爆発』は全国公開中。

『大長編 タローマン 万博大爆発』公式

あらすじ
時は1970年。

万博開催に日本がわきたっていたその時、2025年の未来から

万博を消滅させるためにやってきた恐ろしい奇獣が襲いかかる!
でたらめな奇獣に対抗するには、でたらめな力が必要。

しかし、未来の世界は秩序と常識に満ち溢れ、

でたらめな力は絶滅寸前になっていた。

CBG(地球防衛軍)は万博を守るため、

タローマンと共に未来へと向かう!

●監督プロフィール
藤井亮
1979年生まれ。愛知県出身。武蔵野美術大学・視覚伝達デザイン科卒。
細部まで作り込まれた”でたらめでくだらない映像”で数々の話題作、受賞作を生み出してきた。今作でも、監督・脚本だけでなく、アニメーションやキャラクターデザイン、背景制作など多くのパートを担い、独自の世界を構築している。

作品情報
『大長編 タローマン 万博大爆発』
監督・脚本:藤井亮
出演:タローマン、太陽の塔、地底の太陽、水差し男爵 ほか
制作プロダクション:NHKエデュケーショナル、豪勢スタジオ
配給:アスミック・エース
協賛:キタンクラブ、三井住友海上、アルインコ、日本建設工業
Ⓒ2025『大長編 タローマン 万博大爆発』製作委員会

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『大長編 タローマン 万博大爆発』予告編はこちらから。

入場者特典についてはこちらの記事で。

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