ネタバレ解説 ルーサーはどうなった?『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』俳優が語った背景とは | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説 ルーサーはどうなった?『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』俳優が語った背景とは

©️2025 Paramount Pictures

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』公開

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が2025年5月23日(金) より全国の劇場で公開された。トム・クルーズ主演「ミッション:インポッシブル」シリーズの第8作目で、前作『ミッション:インポッシブル/デッド・レコニング PART ONE』(2023) の後編にあたる。

今回は、トム・クルーズが演じる主人公イーサン・ハントと並んでシリーズ皆勤賞となったヴィング・レイムス演じるルーサー・スティッケルにスポットライトを当て、演じたレイムス自身はルーサーについてどう語っていたのかも踏まえて、ネタバレありで解説していこう。以下の内容は結末に関する重大なネタバレを含むため、必ず劇場で本編を鑑賞してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の内容および結末に関するネタバレを含みます。

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』ルーサーをネタバレ解説

ルーサーの決断

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は前作から2ヶ月後が舞台に。ガブリエルから鍵を守ったイーサン・ハントは、しかし鍵を利用しようとする米政府からも逃げており、イーサンが頼れるのはやっぱりベンジーとルーサーだけということになる。

ルーサーはこの二ヶ月で高度なAIエンティティを殺すことができる“毒薬”の生成に成功していたが、同時にルーサーはどうやら病気を患っているようだ。ルーサーが病室として使っている場所を拠点に、イーサンらは任務に挑む。

イーサンがエンティティと交信し、“選ばれし者”となった時、エンティティから見限られたガブリエルは“毒薬”を持つルーサーの元を訪れる。ガブリエルは看護師を殺すとルーサーから“毒薬”を奪取。さらに時限式のプルトニウム爆弾を置いた部屋にルーサーを閉じ込めたのだった。

駆けつけたイーサンに、ルーサーは残された時間で爆弾を解除することはできず、街を巻き込むほどの爆発を最小限にとどめることしかできないと説明する。もう逃げることもできないと。ルーサーのことを諦めきれないイーサンだったが、ルーサーは「まだ見ぬ未知の人々のために」と、IMFの信念を掲げてイーサンを説得。「俺はこのために生まれた」と言い、殉職したのだった。

これまでのルーサー

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』冒頭で訪れたルーサーの死。公開前はファンの間ではベンジー死亡への懸念が強かっただけに、色んな意味でショッキングな展開だった。

ルーサーはイーサンと並んでシリーズ皆勤賞のキャラクターであり、第1作目から登場していた人物だ。シリーズ第4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011) では、現場入りを果たしたベンジーと新たにチームに加わったウィリアム・ブラントに活躍の場を譲り、エンディングのみの登場となったが、それ以外は常にイーサンをチーム内から支えてきた。

第5作目『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015) でIMFがCIAに吸収された際には、CIA入りを決めたベンジーとブラントとは違いCIA入りを拒否。シリーズ第1作目でイーサンのおかげでIMF入りすることになった恩義もあるのだろう。イーサンのいない組織に属そうとしなかったところにルーサーのイーサンへの想いが見える。

第1作目で明かされた過去

ルーサーがイーサンと出会ったのは『ミッション:インポッシブル』(1996) でのこと。IMFの裏切り者という嫌疑をかけられたイーサンは、IMFのデータベースから「解雇職員(Disavowed/関係破棄)」のリストにアクセスし、ルーサーに仕事を依頼した。

イーサンは出会ったばかりのルーサーに対し、「ハッカー・キング」「コンピュータの魔術師」という二つ名を出して、NATOのシステムも破ったと指摘している。ルーサーは元々IMFの凄腕ハッカーだったのだ。

作戦に成功し、イーサンの嫌疑が晴れた後はルーサーはイーサンと共にIMFに復職。以降、ルーサーを裏から支える「椅子の人物」になったのだった。

俳優が語った背景と最後のルーサーのメッセージ

疑問に答えたトム・クルーズ

だが、第1作目『ミッション:インポッシブル』でルーサーは早々に死ぬはずだったというエピソードは広く知られている。米Screen Rantによると、ルーサーを演じるヴィング・レイムスは『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の公開を控えてこう語ったという。

今度の映画(『ファイナル・レコニング』)では、特にトムと私の間の様々な感情や人間的な経験を扱うことになると思います。ですから今回も、私たちの関係や、登場人物が互いに愛し合っていること、より大きな目的のために自らを犠牲にすることについて、多くのことを知ることになるでしょう。(中略)

(フランチャイズのここまでの道のりについて)時間をとって考えてみたことはあり前sんでした。というのも、私はとても幸運だったからです。最初の作品ではトム・クルーズとブライアン・デ・パルマ(監督)から電話をもらったのですが、私は最初の10頁で死ぬ予定でした。それで私は「なぜ黒人男性はいつも最初の10頁で死ぬのでしょう?」と言ったんです。すると、トムは「確かに。なぜです?」と言った。そして今、私は第8作目を終えた。本当に恵まれていたと感じます。

ルーサーが第1作目で早々に命を落とすはずだったが、ヴィング・レイムスの疑義によってそれが覆ったという話は、日本の「ミッション:インポッシブル」公式SNSも投稿している内容だ。

上記のコメントでは、ヴィング・レイムスはトム・クルーズとブライアン・デ・パルマ監督に疑問を呈し、トム・クルーズがレイムスの意見に賛同したという流れが読み取れる(ちなみに第1作目ではデヴィッド・コープとロバート・タウンが共同脚本を手掛けている)。最初の10頁で死ぬはずだったルーサーは、第8作目まで登場を続け、「まだ見ぬ未知の人々」のために命を捧げたのだった。

『ファイナル・レコニング』ラストの意味は?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のラストでは、イーサンがガブリエルからルーサーの“毒薬”を取り戻すことに成功。“毒薬”をソースコードに流し込み、サーバー施設にいたグレースがエンティティをデバイスに閉じ込めて、エンティティに勝利する。

すると、ルーサーが予告していた通り、ソースコードのデバイスからルーサーの“遺言”が再生される。その言葉は『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』全体のエピローグとなっている。

そこで語られたのは、定められたことは何もない、未来には私たちの“善性”が反映される、善くあることは他者への思いやりを持つこと、私たちは同じ運命と同じ未来を共有している、選択肢は無限である、世界は君を必要としている——より善く生きるための選択を重ねていくことに期待する言葉が並ぶ。光が見えない時代で、一つの指針を与えてくれるようなメッセージだった。

メッセージの最後には、ルーサーはイーサンに、「いつも愛している」「また会おう、それがすぐでないことを願っている」と語りかけ、「影の中で生き、そして死ぬ。このメッセージは5秒後に自動的に消滅する。イーサン、幸運を」という言葉で閉じられる。

イーサンが物語の最後に“指令”を受けるのは第1作目以来の演出になる。しかし、『ファイナル・レコニング』のラストでのルーサーからイーサンに託された指令は、これからの生き方に関するものであり、何よりもそれを観ている私たちに与えられた指令であったように思える。

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』はイーサン・ハントにとって最後の物語になる可能性も噂されていた。しかし、ラストではルーサーの口から「世界はまだ君を必要としている」と“続投勧告”が飛び出した。イーサンはルーサーの思いも背負い、今後も走り続けることになるのだろう。

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は2025年23日(金) より全国で公開。

「ミッション:インポッシブル」公式サイト

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シリーズ6作品を収録した『ミッション:インポッシブル 6 ムービー・コレクション』4K ULTRA HD + Blu-rayセットは発売中。

Source
Screen Rant

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』と過去作との繋がりについてのネタバレ解説はこちらから。

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』で回収された/されなかった『デッドレコニング』の伏線についての解説&考察はこちらの記事で。

シリーズ第5作目『ローグ・ネイション』のネタバレ解説&感想はこちらから。

シリーズ第4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の解説&感想はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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