新作『マトリックス5』が進行中
リリー&ラナ・ウォシャウスキー姉妹が1999年に発表した映画『マトリックス』から四半世紀以上が経過し、「マトリックス」の新たなプロジェクトが始動している。『マトリックス』の新作映画は2024年に米ワーナー・ブラザースが製作を発表、ドリュー・ゴダードが脚本・監督を務めることが明らかになっている。
ドリュー・ゴダードはドラマ『デアデビル』(2015-2018) の企画及びシーズン1第1話と第2話の脚本を手がけた他、映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』(2008) や『オデッセイ』(2015) の脚本を手がけたことで知られる。2026年公開予定の映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』でも脚本を務める。
『マトリックス』の新作映画には、前作『マトリックス レザレクションズ』(2021) を手がけたラナ・ウォシャウスキーが製作総指揮として携わる。米Deadlineによると、ワーナー・ブラザース・モーション・ピクチャーズ製作部門トップのジェシー・エルマンは『マトリックス』の新作についてこう語ったという。
ドリューは、私たち皆が「マトリックス」の世界を継続させる素晴らしい方法だと信じられるアイデアを持ってワーナーにやって来ました。ラナとリリーが25年以上前に立ち上げたものを尊重しつつ、彼のシリーズとキャラクター達への愛に基づいたユニークな視点を加えたアイデアです。
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのチーム全体が、ドリューがこの「マトリックス」の新作を製作し、ウォシャウスキー姉妹が四半世紀をかけて築き上げてきた映画の正史に彼の視点を加えることにワクワクしています。
新作の監督・脚本を務めるドリュー・ゴダード自身は、「彼女らの世界でストーリーを語れる機会に心から感謝しています」と語っている。これらの発言を踏まえると、『マトリックス』の新作は“やり直し”のリメイクではなく、ウォシャウスキー姉妹が手がけてきた過去作と同じ世界の物語になると予想できる。新作は実質『マトリックス5』であると考えてよいだろう。
現時点でネオ役を演じてきたキアヌ・リーブスやトリニティー役のキャリー=アン・モスが『マトリックス5(仮)』に登場するかは不明だが、『マトリックス レザレクションズ』には今後の展開が期待できそうな若いキャラクターが複数登場している。
これまでの「マトリックス」
ウォシャウスキー姉妹が手がけた映画『マトリックス』はVFXを駆使した革命的な映像に、自分たちが住む世界は偽物かもしれないという哲学的なストーリーが人気を博し、全世界興収4億6,000万ドル超という大ヒットを記録した。2003年には続編『マトリックス リローデッド』と『マトリックス レボリューションズ』が立て続けに公開され、2021年にはラナ・ウォシャウスキーが単独で監督を務めた『マトリックス レザレクションズ』が公開された。
『マトリックス レザレクションズ』では、登場人物がワーナー・ブラザース社からの圧力でゲーム『マトリックス4』の制作を迫られるという展開も描かれた。リリー・ウォシャウスキーは業界から離れていたため『マトリックス レザレクションズ』には参加しなかったが、続編の制作を承認していた。
ラナ・ウォシャウスキーは、同作は両親の死を受けて制作したもので、更なる続編を作る予定はないと明言していた。『マトリックス5』ではラナ・ウォシャウスキーも製作総指揮として参加しているということで、自身では手がけないが、「マトリックス」の世界が続いていくことには同意したものと見られる。
ドリュー・ゴダードが手がける『マトリックス5』はどんな作品になるのか、続報を待とう。
『マトリックス レザレクションズ』は4K ULTRA HD&ブルーレイセット)が発売中。
「マトリックス」トリロジーの4K ULTRA HD + Blu-rayボックスセットは発売中。
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Deadline
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