『万事快調〈オール・グリーンズ〉』ティーチイン付き上映会が開催
発表当時、若冠21歳の大学生によるユーモラスでオフ・ビートな文体が癖になる新時代の青春小説で、第28回松本清張賞を満場一致で受賞した波木銅による原作を、『猿楽町で会いましょう』の児山隆監督が映画化した『万事快調〈オール・グリーンズ〉』が全国で公開されている(配給:カルチュア・パブリッシャーズ)。
ラッパーを夢見ながらも、学校にも家にも居場所を見いだせず鬱屈とした日々を送る朴秀美(ぼく・ひでみ)役には、NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22年)、「光る君へ」(24年)に出演、今年は『愛されなくても別に』で主演を務め、2月6日より公開中のゆりやんレトリィバァ初監督作品『禍禍女』の主演を務めるなど、多くの映画やドラマで活躍している南沙良。もう一人の主人公、陸上部のエースで社交的、スクールカースト上位に属しながらも、家庭では問題を抱えている映画好きの矢口美流紅(やぐち・みるく)役には、雑誌「Seventeen」の『ミスセブンティーン2018』に選ばれ、現在は「non-no」専属モデルに加え、『赤羽骨子のボディガード』(24年)、『か「」く「」し「」ご「」と「』(25年)など話題作への出演が続く出口夏希。さらに、朴秀美や美流紅と共に、同好会「オール・グリーンズ」を結成する岩隈真子(いわくま・まこ)を演じるのは、数々の映画賞を受賞し話題となった劇場アニメ『ルックバック』(24年)で河合優実とW主演を務め、海外映画に初出演した『KARATEKA』のスペイン公開が2026年に控える吉田美月喜。さらに羽村仁成、金子大地、黒崎煌代など今最も旬なキャストが集結し、時代の閉塞感を吹き飛ばす、不適切で爽快な青春映画が誕生した。
1月16日より全国公開中の本作は、公開から間もなく一か月経つも「間違いなく今年一番の傑作!」、「新しい時代の青春映画。この映画に出会えて本当によかった」、「一生懸命に生きていこうとするオールグリーズを応援したくなる!」、「終わったあとの爽快感がもう最高でした!」といった熱狂的な声がSNSに寄せられ、口コミが広がっている。
そしてこの度、2月13日(金)新宿ピカデリーにて、主演を務めた南沙良と児山隆監督によるティーチイン付き上映会が実施され、公開後の今の気持ちを語ったほか、熱心な観客とQ&Aを繰り広げた。そのイベントレポートが到着したので紹介しよう。
公開から一カ月経つも新たな青春映画の金字塔として盛り上がりを見せる本作。会場には何度も映画を鑑賞したというリピーターも多く来場し熱気に溢れる中、主演を務めた南沙良と児山隆監督が登場。南は「公開から一カ月経った今でもこうして足を運んでいただけて本当に嬉しいです。今日は楽しくお話できたらと思っています」と挨拶し、イベントがスタート。「会う人皆に『万事快調観たよ!』と言っていただけて嬉しい。(劇中で朴がタバコを吸うシーンを見て)電子タバコから紙タバコに戻したという人もいました(笑)」と、身近でも様々な反響があったようだ。
東海村での撮影について印象的だったエピソードを問われると、南は「支度場所の近くにショッピングモールがあって、そこのガチャガチャが穴場でした。恐竜のブレスレットとか種類がいっぱいあって・・・」と大好きな恐竜エピソードに花を咲かせると、児山監督も「僕も出口(夏希)さんのお誕生日に、クレヨンしんちゃんが好きということで、プレゼントしたら喜んでくれました。東京にはないみたいで」とコメント。先日、撮影地のあまや座で舞台挨拶を終えたばかりの児山監督は、「あまや座は印象に残っていて、改めて舞台挨拶させていただいたのは不思議な感覚でした。あまや座でミニコミ誌まで書いていただいて、嬉しいですね」と現地の手厚いサポートに感謝していた。
会場には9回も映画を観たというリピーターもいる中、より映画を楽しめる注目ポイントについて話が及ぶと、南は「味のないパンをひたすら食べ続けていて苦しかった覚えがあります。口の中がパサパサで大変でした(笑)是非注目して観て欲しいです!」と苦労を明かすと、児山監督は「味がなくて量の多いパンを重視していたので・・・」と苦笑い。
また、撮影中、キャストたちの笑いが止まらなくなってしまったシーンがあるそうで、「武智と村上のシーンは現場でもすごく盛り上がりましたね。どうしても揺れが止まらなくて。南さんが一番笑ってました(笑)」と裏側を明かすと、南は「笑っちゃいけないと思うと余計我慢できなくて」と思い出し笑い。
改めて、自身にとって本作がどんな作品になったかと問われた南は、「改めてお芝居をすること、映画をつくることは楽しいと思えた作品。キャスト、スタッフ全員のエネルギーと愛がつまっている作品ということを、しっかり感じることができました」と力強くコメントした。
ここからティーチインのコ―ナーに。
Q.劇中の3人にはそれぞれ呼び名がありますが、朴は美流紅のことをどう呼んでいたのでしょうか。
児山監督:脚本の段階でもフルネームで呼ぶとか悩んだのですが、明確には呼んでないんです。
Q脚本読んだ(書いた)時と、実際に撮影してみて印象は変わりましたか。
児山監督:こんなにオール・グリーンズのメンバーが生き生きするとは思っていませんでした。映像になった時に、3人の躍動感というか、脚本上にはなかったグルーヴ感があり、それはすごかったですね。
南:そうですね。躍動感とか疾走感は想像以上のものになりました。
Q.岩隈が図書室で「好きなものを嫌いになるのが嫌なので」というセリフがすごく刺さりました。原作にはなかった気がするのですが、監督のバックグラウンドにも関係するのでしょうか。
児山監督:好きなことが嫌いになる瞬間ってありますよね。僕は一番岩隈にシンパシーを感じていて。保守的だけど毒舌。そうやって予防線を張ることで前に進まない、理屈づいている所が良い。
Q.あまや座で美流紅と岩隈が話すシーンで「ときめきの源流」というワードが出てきますが、南さんにとっての「ときめきの源流」は?
南:恐竜に限らず、大きくて強い、狂暴なもの。マッコウクジラとか・・・。
熱心な観客とのQ&Aが繰り広げられる中、いよいよイベントも終盤となり、最後に南は「公開から時間が経った今でも作品を届けることができて嬉しいです。この時間が少し違った視点でまた作品を楽しめるきっかけになれば。今後も『万事快調』をよろしくお願いします!」と最後までしっかりPRし、児山監督は「今でも週末は満席近い上映回があるようで有難いです。おもしろい映画になったと思いますので、たくさんの人に届けられるように、ロングランを目指したい。今をときめくキャストの皆さんが躍動している稀有な作品です。何回観ても違った楽しみ方ができますので、今日も楽しんでください」と呼びかけイベントは幕を閉じた。
映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』は全国公開中。
波木銅による原作『万事快調〈オール・グリーンズ〉』は文春文庫より発売中。
◎タイトル:『万事快調<オール・グリーンズ>』
◎原作:波木銅「万事快調<オール・グリーンズ>」(文春文庫)
◎監督・脚本・編集:児山隆
◎出演:南沙良 出口夏希 / 吉田美月喜 羽村仁成 黒崎煌代 / テイ龍進 松岡依都美 安藤裕子 / 金子大地
◎主題歌:NIKO NIKO TAN TAN 「Stranger」 (ビクターエンタテインメント/Getting Better)
◎公開:2026年
◎配給:カルチュア・パブリッシャーズ
◎コピーライト:©2026「万事快調」製作委員会
■公式サイト https://www.culture-pub.jp/allgreens/
■インスタ https://www.instagram.com/allgreens_movie/
■X https://x.com/allgreens_movie
映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の見どころや原作実写化の裏側について児山隆監督に聞いたインタビューはこちらから。
児山隆監督に【ネタバレあり】映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』について聞いたインタビューはこちらから。
