〈SF思考ハンドブック〉始動! シリーズ一冊目は『ディープリスク・ダイビング』
SFを主軸に、未知のリスクに深く潜り、物事の深層を分析しようという取り組みをまとめた一冊、宮本道人・藤本敦也・小林直美・大澤博隆 編著『ディープリスクダイビング』が、SFレーベルKaguya Booksから8月7日に刊行されます。
SFを通じた日韓交流『日韓SF交換日記』やSF思考を用いて外来種について考える『外来種がいなくなったらどうなるの?』等、フィクションに限らない展開をしてきたKaguya Booksの新しい一冊にご注目ください!
未知のリスクにSFでダイブ! 「ディープリスク・ダイビング」とは?
未知のリスクにSFでダイブ! 世界規模のリスクが増加・複雑化・加速化している時代の中で、「SF」を主軸に立場の異なる声を持ち寄って、未知のリスクに深く潜ってみようという〈ディープリスク・ダイビング〉。
本書では、SFをはじめとしたフィクションの社会実装に取り組んできた4名の編著者が、この〈ディープリスク・ダイビング〉を提案しました。4名の編著者は、虚構学者で応用小説家の宮本道人さん、未来キュレーターでSFプロトタイパーの藤本敦也さん、ライターの小林直美さん、慶應義塾大学の大澤博隆さん。さらに、多数のビジネスパーソンとSF作家と研究者がインタビューやコメント、寄稿の形で参加し、多角的な視点から〈ディープリスク・ダイビング〉の方法論とその可能性を検討した一冊です。
本書では、ディープリスク・ダイビングとは何かという説明ののちに、その実践の例として内閣府ムーンショット目標1「サイバネティック・アバター」の例を紹介します。このパートでは、SF作家の揚羽はなさん、葦沢かもめさん、麦原遼さんがサイバネティック・アバターに関するSF短編小説を寄稿。そしてその三編の小説を触媒に、研究者やリスクに関する有識者やビジネスパーソンが議論を交わします。
その後、リスクを検証・検討した実績をどう自分自身のビジネスやプロジェクト、会社の運営に繋げるのかといった具体的なハウツーについて、詳しく紹介しているパートや、想像力を使ってリスクに備えるという行為の歴史的な正当性や過去の事例、応用の可能性等について検討するパートなどが続きます。
様々な立場の人がそれぞれの知見を持ち寄った一冊で、SFが好きな方はもちろん、SFをよく知らないという方にも、SF思考とディープリスク・ダイビングの可能性を興味深く感じていただけるよう構成しています。未知のリスクが不安な方、リスクをチャンスに変えたい方、既存のビジネスの手法に限界を感じている方、ビジネスに限らず、あらゆるプロジェクトにおいてリスクに備えたい方にオススメの一冊。詳しい目次はこちら!
『ディープリスク・ダイビング』目次
はじめに 複雑な世界で、リスクを語る言葉を取り戻す 宮本道人
第1章 リスクとSFの深い関係 宮本道人
第2章 サイバネティック・アバター研究での実践 宮本道人
チーム1 鳴海拓志×標葉隆馬×揚羽はな
小説 揚羽はな「マーズ・グリッチ」
チーム2 笠原俊一×木村匠×葦沢かもめ
小説 葦沢かもめ「紛争ツーリズム」
チーム3 田中由浩・湯川光×細田恵雅×麦原遼
小説 麦原遼「望むように動いて見せます」
第3章 ディープリスクを把握する 藤本敦也
インタビュー #1 吉藤オリィ
インタビュー #2 南澤孝太
第4章 リスクからビジネスの種を得るフレームワーク 藤本敦也
インタビュー 松田信之
第5章 リスクに向き合う想像力の歴史──SF思考という対話の設計 小林直美
寄稿1 細田恵雅「特殊設定ミステリから未来を洞察する」
寄稿2 木村匠「まだ見ぬ未来に名前をつける」
寄稿3 標葉隆馬「ELSI/RRIとSF」
おわりに 「わからなさ」に備えるための物語 大澤博隆
現実世界に応用可能な「SF思考」とは?
『ディープリスク・ダイビング』は、Kaguya Booksから刊行する、技術と社会の未来を考え、時代を先取りする〈SF思考ハンドブック〉の第一巻です。
SF思考とは、「常識にとらわれた思考では見出せない新たな可能性にたどりつくため、多様なメンバーで対話し、斜め上のサイエンスフィクションを作り、現実を揺さぶって編み直す試み」を言います。優れたSFが描き出す未来の姿は、時として現代社会を考える心強い視座を与えてくれます。こうしたSF思考は物語だけのものではありません。現実の生活や技術を考え、未来の姿を「手触りのある現実のもの」として想像するための手法として、様々な分野に応用され、社会に実装される可能性を持っています。
〈SF思考ハンドブック〉シリーズでは、創作だけでなく研究やビジネスのフィールドを中心に、巻ごとにコンセプトや書き手を変えてSF思考の応用を実践していきます。
〈SF思考ハンドブック〉の監修を手がける宮本道人さんは虚構学者、応用小説家、SF戦略コンサルタント。慶應義塾大学SFセンター訪問准教授、事業構想大学院大学准教授などのほか、株式会社SF実装研究所代表取締役CEOを務めています。著書・編著に『古びた未来をどう壊す?』『外来種がいなくなったらどうなるの?』『SF思考』『SFプロトタイピング』『プレイヤーはどこへ行くのか』『AIを生んだ100のSF』などがあります。
宮本道人さんによるSF思考の実践についてさらに知りたい方は、宮本さんの編著『外来種がいなくなったらどうなるの? SF思考で環境問題を考える』をチェックしてみてください。
『ディープリスク・ダイビング』は8月7日刊行!
宮本道人・藤本敦也・小林直美・大澤博隆 編著『ディープリスク・ダイビング』は、Kaguya Booksから2026年8月7日刊行! SFで「物事の深層を分析(ディープ・ダイブ)」し、AI時代のリスクに備えてビジネスチャンスをつかめ!
現在、Kaguya Booksの公式オンラインストアで予約を受付中です。
『ディープリスク・ダイビング』の装幀を手掛けたのはデザイナーの飯村大樹さん。飯村さんは1995年生まれのデザイナー。佐川恭一『人間的教育』(太田出版)や碇雪恵『35歳からの反抗期入門』(温度)などの装幀を手がけています。
『ディープリスク・ダイビング』
編著
宮本道人(虚構学者、応用小説家、SF戦略コンサルタント)
藤本敦也(未来キュレーター、SFプロトタイパー)
小林直美(ライター。株式会社SF実装研究所取締役COO)
大澤博隆(慶應義塾大学理工学部管理工学科教授、HAI研主宰者、SFセンター所長)
協力:慶應義塾大学サイエンスフィクション研究開発・実装センター
ワークショップ
チーム1 鳴海拓志(東京大学)× 標葉隆馬(慶應義塾大学)× 揚羽はな(SF作家)
チーム2 笠原俊一(ソニーコンピュータサイエンス研究所)× 木村匠(NRIセキュアテクノロジーズ)×葦沢かもめ(SF作家)
チーム3 田中由浩(名古屋工業大学)・湯川光(名古屋工業大学)× 細田恵雅(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)× 麦原遼(SF作家)
インタビュー
吉藤オリィ(オリィ研究所)
南澤孝太(慶應義塾大学)
松田信之(ケップルグループ)
寄稿
細田恵雅(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
木村匠(NRIセキュアテクノロジーズ)
標葉隆馬(慶應義塾大学)
装幀:飯村大樹
発行:Kaguya Books(VGプラス)
価格:1900円+税
判型:四六判
ページ:264ページ
ISBN:978-4-911294-14-7
刊行:2026年8月7日
外来種問題についてSF思考で考える、『外来種がいなくなったらどうなるの?』が好評発売中!
日本国内における外来生物をめぐる状況や、顕在している問題とその解決を、北海道大学の学生たちを主人公とした物語を通して、SF的な想像力でシミュレーションしてみる書籍『外来種がいなくなったらどうなるの? SF思考で環境問題を考える』が好評発売中!
「もしも外来種がすべて消えたら?」「もしも外来種が倍増したら?」「もしも在来種版生類あわれみの令が出たら?」……科学的な知見の積み重ねと地道な取り組み、慎重な対応が必要な「外来生物」について、研究者や外来生物の防除活動に携わってきた方々への取材に基づいた丁寧な議論を、極端な状況を想像するSFのストーリーと、豊富なコラムやインタビューによって読みやすくまとめた一冊です。
編著:宮本道人、古澤正三
監修:北海道大学CoSTEP
著:岩田健太郎、佐藤柊介、竹村昌江、中山小夏、西野沙織、福島彩夏
価格:1900円+税
判型:A5判並製
装画・装幀・DTP:吉池康二
ページ数:176ページ
Cコード:C0045
ISBN:978-4-911294-05-5
発行:Kaguya Books
