ニューヨーク・コミコン2026に25万人超が来場、20周年を祝う
米国のポップカルチャーイベント「ニューヨーク・コミコン2026」が、現地時間2026年10月8日~11日の4日間、ニューヨークのジャヴィッツ・センターで開催された。主催のReedPopの発表によると、20周年を迎えた今年は25万人以上が来場。映画やドラマ、コミックなどのファンが世界各地から集まった。
初開催時にはジャヴィッツ・センターの一つのホールに3万3000人が集まったニューヨーク・コミコンは、現在では毎年数十万人が参加するイベントへと成長。ニューヨーク市の観光推進団体New York City Tourism + Conventionsの推計によると、今年の開催が同市にもたらした経済効果は約9,100万ドル(約144億円)に上るという。
会期中には、『デクスター:リザレクション』『アバター:セブン・ヘイヴンズ(原題)』『クリスタル・レイク(原題)』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『ブレードランナー2099』など、映画やドラマのパネルも開催。新情報の発表や特別映像の上映、予告編の初公開などが行われた。ニコラス・ケイジ、ポール・ベタニー、マット・スミス、ヘイデン・クリステンセン、イアン・マクダーミドらも登場した。
マーベルのパネルでは、『ヴィジョンクエスト』からポール・ベタニー、ジェームズ・スペイダー、ショーランナーのテリー・マタラスらが登壇。作品について語るとともに会場限定の映像を披露し、さらに第1話をサプライズ上映した。『デアデビル:ボーン・アゲイン』からは、チャーリー・コックス、クリステン・リッター、フィン・ジョーンズが登壇し、「ディフェンダーズ」のキャストがステージで再集結。2027年に配信される最終シーズンとなるシーズン3の映像が、来場者限定で初披露された。
NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 08: (L-R) Finn Jones, Krysten Ritter, Charlie Cox and Brandon Davis speak during the Up Next From Marvel Television and Marvel Animation Panel during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 08, 2026 in New York City. (Photo by Craig Barritt/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 10: (L-R) Ben Stiller and William Shatner speak at Star Trek Universe panel during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 10, 2026 in New York City. (Photo by Craig Barritt/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 10: (L-R) Michelle Yeoh and Hunter Schafer speak at Prime Video’s Blade Runner 2099 during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 10, 2026 in New York City. (Photo by Craig Barritt/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 10: Cynthia Erivo speaks at Children of Blood and Bone Brings the Magic to the Big Screen during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 10, 2026 in New York City. (Photo by Craig Barritt/Getty Images for ReedPop)
2026年はGettyによるポートレート撮影スタジオも初めて設置された。ジョシュ・ブローリン、リンダ・カーデリーニ、アレクサンドラ・ダダリオ、キャリー=アン・モス、ノーマン・リーダスらが訪れたほか、NFLスターのロブ・グロンコウスキーがドクター・ドゥームのコスプレ姿でサプライズ登場したという。
展示フロアには、バンダイ、ダークホース、DC、ファンコ、マーベル、ペンギン・ランダムハウス、スカラスティック、VIZ Media、WEBTOONなど、650を超える出版社やブランド、小売業者が出展。アーティスト・アレイには500を超える参加者が集まり、クリス・クレアモント、フランク・ミラー、ジム・リー、桃桃子、トム・キングらが名を連ねた。
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 11: Bilquis Evely attends New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 11, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 08: A view of Artist’s Alley during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 08, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 08: Lee Waddell attends New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 08, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
日本の漫画やアニメの発表相次ぐ
20周年を迎えたニューヨーク・コミコン2026では、日本の漫画やアニメも大きな存在感を見せていた。『NARUTO-ナルト-』のパネルでは、岸本斉史による新作漫画『NARUTO-ナルト- SHADOW RISING』や、『NINKŪ-忍空-』とクロスオーバーする全4話の完全新作アニメを発表。漫画・アニメ・カード・ゲームなどを横断する「PROJECT RASENGAN」も披露された。また、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO』は2027年2月の北米劇場公開が発表され、新たな予告映像や英語版キャストも公開された。
30周年を迎えた「たまごっち」は、会場のジャヴィッツ・センターの外装にラッピングが施されたほか、バンダイナムコのが特設ブースを出展。10月10日にはパネル「30 Years of Tamagotchi」を開催し、記念商品や新デバイスの米国展開を紹介。餌やりやミニゲームが楽しめる指輪型端末「Tamagotchi Rings」の2027年3月発売予定が明らかになったほか、液晶おもちゃの「Tamagotchi Paradise」と連携する携帯型アクセサリー「My Lab Tamagotchi」や、米国内でのポップアップ企画なども発表された。
『ドラゴンボール超 ビルス』の特別パネルでは、日本での放送開始に先駆けて第1話を世界初上映し、約3000人の観客が集まった。Crunchyrollのパネルでは、『EAT-MAN The Over Order』の原作者・吉富昭仁による第2弾ティザービジュアルが世界初公開されたほか、『暴食のベルセルク』第2期や『気になってる人が男じゃなかった』などの映像も紹介された。
英語圏で日本の漫画やライトノベルを刊行するYen Pressも、『Fate/strange Fake』の小説や『キノの旅』の紙版など、新たな出版ラインアップを発表した。映画では、『ゴジラ-0.0』のパネルに制作陣が登壇し、VFXや音響などの舞台裏を紹介。新たな予告編も会場で披露され、翌10月11日にはオンラインでも公開された。
漫画分野では、マーベル・コミックとKADOKAWAによる新レーベル「MARVEL|KADOKAWA」が、スパイダーマン、スパイダーグウェン、アイアンマン、デッドプール、ヴェノムを題材とした漫画5タイトルの連載を開始したことを、ミズ・マーベル役の俳優であるイマン・ヴェラーニも登壇した「Marvel Comics: House of Ideas」のパネルでサプライズ発表。同レーベルでは、設立が発表されたサンディエゴ・コミコン2026に続き、国際的な舞台でのPRが続いている。
韓国ウェブトゥーンも存在感
韓国ウェブトゥーンも存在感を発揮している。パネル「Beyond Borders: Global Comics in the Digital Age」には、『フォグランド』の作者POGOが、『Osora』の作者ToniRenea、『Sweet Paprika』などで知られるミルカ・アンドルフォ、WEBTOONのスーザン・チェンらとともに登壇。日本の漫画やアニメから受けた影響、縦スクロール形式ならではの表現、国境を越えて影響し合う漫画文化について語った。
ToniReneaは『らんま1/2』のロマンス、コメディ、アクション、ファンタジーなどが入り混じった作風に影響を受けたと話すと、ミルカ・アンドルフォは『犬夜叉』など高橋留美子作品を影響を受けた作品として挙げており、改めて高橋留美子の影響の大きさが感じられた。パネルの最後には『フォグランド』のコスプレイヤーがステージ上に集結した。
このパネル以外でも会期中は『フォグランド』のコスプレイヤーが至る所で散見され、米国での同作の人気の高さが窺えた。作者のPOGOは今回が初訪米で、サイン会には約3時間待ちの列ができたという。
関係者向けプログラムやコスプレ大会も
会場内のリバー・パビリオンでは、業界関係者向けのプログラムが5日間にわたって展開された。 10月はクィア歴史月間ということで、「Weaving LGBTO+ History into the Narrative with Hidden Voices and Comics!」のパネルでは、コミックを活用してクィアの歴史教育を行う NYCパブリック・スクール(ニューヨーク市全体の公立学校を統括する組織)の取り組みが紹介された。また、今年はプロを目指すファン向けのプログラムも新設され、一部の専門セッションにファンが参加できるようになった。
10月10日には、コスプレ大会「Cosplay Central Crown Championships」の予選が開催された。優勝したのは、Sakizoの「Giulietta」のコスプレを披露したSilwen Cosplay。賞金1000ドルに加え、2027年のシカゴ・コミック&エンターテインメント・エキスポ(C2E2)で開催される全米決勝への出場に向けた旅行が贈られた。2位には『Clair Obscur: Expedition 33』のルネに扮したGillian Conahan、3位には『バイオハザード』のミランダに扮したSavant Celestialが選ばれた。
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 08: Cosplayers dressed as Mario, Bowser and Luigi from Super Mario Bros. pose during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 08, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 10: Cosplayers pose as The Iron Patriot, Lex Luthor and Iron Man during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 10, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 10: A cosplayer poses as Darkseid from Superman during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 10, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
- NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 11: A cosplayer poses as Kyoshi of Avatar: The Last Airbender during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 11, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
ReedPopで米国のコミックイベント部門やBookCon、スター・ウォーズ・セレブレーションを統括する副社長のクリスティーナ・ロジャースは、「素晴らしいコミュニティがなければ、ニューヨーク・コミコンが今日の姿になることはありませんでした」とコメント。ファンやスタッフ、パートナーと20周年を祝えた喜びを語り、ポップカルチャーの次の20年への期待を寄せた。
なお、会場に足を運べなかったファンに向けては、エンパイア・ステージとメイン・ステージの様子が、NYCCの公式SNSやPopverseのYouTubeチャンネルを通じて連日ライブ配信された。次回のニューヨーク・コミコンは、2027年10月7日~10日にジャヴィッツ・センターで開催される。
NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 08: A view of the venue during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 08, 2026 in New York City. (Photo by Eugene Gologursky/Getty Images for ReedPop)
NEW YORK, NEW YORK – OCTOBER 11: A view of the Boom! Studios booth during New York Comic Con 2026 at Javits Center on October 11, 2026 in New York City. (Photo by Roy Rochlin/Getty Images for ReedPop)
