第56回星雲賞各部門の授賞式開催
2025年7月24日(木)18時、日本SFファングループ連合会議ウェブサイトにて、第56回星雲賞の受賞作および受賞者が発表された。星雲賞は日本で最も歴史が長いSF賞で、毎年日本SF大会の参加者の投票によって受賞作および受賞者が選ばれる。
受賞式は2025年8月31日、東京の蒲田で開催された第63回日本SF大会(かまこん)において行われた。
2024年発表の作品を対象にした第56回星雲賞で日本長編部門に選ばれたのは、香月美夜『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』(TO ブックス)。
日本短編部門は松崎有理『山手線が転生して加速器になりました。』(光文社文庫)の表題作「山手線が転生して加速器になりました。」が栄光に輝いた。
海外長編部門に選ばれたのはマーサ・ウェルズ『システム・クラッシュ マーダーボット・ダイアリー』(中原尚哉訳、東京創元社)、海外短編部門は英語で書く日本の作家ユキミ・オガワの「さいはての美術館」(勝山海百合訳、「S-Fマガジン 2024年4月号」早川書房 所収)が受賞。
受賞のスピーチで、オガワは「これまで周りに読んでくれる人がほとんどいなかったので、読者とは嘘の生き物だと思っていた」と場を沸かし、「たくさんの読者のおかげで受賞できて嬉しい」と語った。翻訳者の勝山はスピーチで、「創作したり、本を読んだり、アニメををみたりできるのも平和ならでは。この日々がずっと続くことを願う。虐殺、戦争、ファシズムに反対する」と力強く宣言した。
メディア部門を受賞したのは2024年8月公開の劇場映画『侍タイムスリッパー』(監督:安田淳一)。
コミック部門には市川春子『宝石の国』 (講談社)が選ばれている。
アート部門には漫画家の麻宮騎亜が選ばれた。
ノンフィクション部門は長山靖生『SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に』(筑摩書房)が受賞。
自由部門には、AXA宇宙科学研究所 SLIMプロジェクトチームによるプロジェクト「小型月着陸実証機SLIM(スリム)の月面ピンポイント着陸成功」が選ばれた。
第55回星雲賞受賞作
日本長編部門
『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』
著:香月美夜
TO ブックス
日本短編部門
「山手線が転生して加速器になりました。」
著:松崎有理
『山手線が転生して加速器になりました。』所収
光文社
海外長編部門
『システム・クラッシュ マーダーボット・ダイアリー』
著:マーサ・ウェルズ 訳:中原尚哉
東京創元社
海外短編部門
さいはての美術館
著:ユキミ・オガワ 訳:勝山海百合
S-Fマガジン 2024年4月号(早川書房)掲載
メディア部門
『侍タイムスリッパー』
監督・脚本・撮影・照明・編集・他:安田淳一
制作会社:未来映画社
コミック部門
『宝石の国』 全13巻
著:市川春子
講談社
アート部門
麻宮騎亜
ノンフィクション部門
『SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に』
著:長山靖生
筑摩書房
自由部門
「小型月着陸実証機SLIM(スリム)の月面ピンポイント着陸成功」
JAXA宇宙科学研究所 SLIMプロジェクトチーム
前年の受賞作はこちらから。
