ダメージコントロール局って何者?『ワンダーマン』に再登場するMCUの厄介?な組織を解説 | VG+ (バゴプラ)

ダメージコントロール局って何者?『ワンダーマン』に再登場するMCUの厄介?な組織を解説

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ドラマ『ワンダーマン』1月28日配信開始

MCUドラマ最新作『ワンダーマン』が2026年1月28日(水) よりディズニープラスで全8話の独占配信を開始する。『ワンダーマン』はMCUで17作目、フェーズ6では初のドラマ作品であり、単体で楽しめる「マーベル・スポットライト」枠で配信された『エコー』(2024) と同じように全話が一挙に配信される。

ドラマ『ワンダーマン』では、俳優である主人公のサイモン・ウィリアムズが、世界的に著名な監督フォン・コヴァクがリメイクする『ワンダーマン』という作品のオーディションに挑戦。俳優仲間で『アイアンマン3』(2013) や『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021) にも登場したトレヴァー・スラッタリーと共にハリウッドで輝きを得るための戦いに挑む。

さらに『ワンダーマン』では、俳優業界でスーパーパワーを持つ人間の参入が禁止されていると思われる設定も。ハリウッドでは全米俳優組合(SAG-AFTRA)の闘争によって俳優たちが多くの権利を勝ち取ってきた経緯があるが、その歴史が反映された設定だろうか。

加えて注目を集めているのが、『ワンダーマン』の予告編に、過去のMCU作品にも登場したダメージ・コントロール局(D.O.D.C.)が登場したことだ。ダメージ・コントロール局は映画『スパイダーマン:ホームカミング』(2017) から大々的に登場した連邦組織で、S.H.I.E.L.D.なき世界でスーパーパワーを持つ人間の取り締まりを行っている。

『ワンダーマン』の本予告では、ダメージ・コントロール局のクレイアリー捜査官が登場し、主人公のサイモン・ウィリアムズについて「脅威と見なしている」と発言。序盤ではオーディションに挑むサイモンがスーパーパワーを持っていないことを確認されていることから、サイモンが自身のスーパーパワーを巡り俳優人生をかけたトラブルに巻き込まれることが予想できる。

ダメージ・コントロール局とは?

では、ダメージ・コントロール局はこれまでのMCUでどんな役割を果たしてきたのだろか。ダメージ・コントロール局は、映画『アイアンマン』(2008) でもトニー・スタークの社長室のテレビモニターの画面にその名前が登場しており、『スパイダーマン:ホームカミング』ではスターク・インダストリーズと米政府が共同で設立したということになっている。

『ホームカミング』では宇宙からやってきた物質や技術の回収と管理を行う組織だったが、S.H.I.E.L.D.がヒドラの乗っ取り等によって壊滅状態になった後、存在感を見せるようになった。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021) では、『ワンダーマン』にも登場するクレイアリー捜査官が初登場。スパイダーマンとしての正体が暴露されたピーター・パーカーをミステリの殺害犯と決めつけ、ピーターの家族や友人に対しても厳しい尋問を行った。

 

ダメージ・コントロール局の特徴は、相手がヒーローかヴィランかにかかわらず、正体不明のスーパーヒューマンに対して武力を用いて制圧しようとする点だ。ドラマ『ミズ・マーベル』(2022) ではミズ・マーベルことカマラ・カーンを確保しようと武装した部隊を高校に踏み込ませたことで、地域の人々の反感を買っている。

ドラマ『シー・ハルク ザ・アトーニー』(2022) では、パーティーの会場でプライベートな動画を上映され怒ったシー・ハルクことジェニファー・ウォルターズの前に登場。シー・ハルクは取り押さえられると、ダメージ・コントロール局の最高警備レベル刑務所に収監された。この刑務所は『ミズ・マーベル』にも登場している。

このように、ダメージ・コントロール局は、所属するチームや政府からのバックアップを持たない“指パッチン後”の若手ヒーローたちにとって厄介な存在になっている。一方、『ミズ・マーベル』においては、クレイアリーは上司として部隊の高校突入を阻止しようとしており、完全にバランス感覚を失っているわけではないという点もポイントだ。与えられた権限を冷静に行使するからこそ、余計に厄介なのだ。

ダメージ・コントロール局のメモ

また、『ワンダーマン』配信開始の10日前にあたる1月18日には、ダメージ・コントロール局の調査ファイルと思われる画像が公開された。「DODC」のロゴの下にサイモン・ウィリアムズやトレヴァー・スラッタリーの情報がメモ書きされている。

サイモン・ウィリアムズの情報は、「非常に危険」「スーパーパワーを持っている疑い」「LA在住の職業俳優」と書かれている。トレヴァー・スラッタリーについては、繋がりがある人物としてアルドリッチ・キリアン、トニー・スターク、シャン・チー、モーリスの名前が挙げられている。

アルドリッチ・キリアンは『アイアンマン3』のヴィランだが、モーリスは『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でトレヴァーの相棒になった生き物だ。しかし、メモには「(過去の仲間)」と書かれていることから、今は離れ離れになっていることが窺える。それにしてもシャン・チーとモーリスにまで辿り着いているとは、ダメージ・コントロール局の調査力は侮れない……。

他にもトレヴァー・スラッタリーに関するメモには、『アイアンマン3』で雇われてマンダリンを名乗っていたこと、「マーベル・ワンショット」シリーズの短編「王は俺だ」でシーゲート刑務所を脱獄したこと、『シャン・チー』で「テン・リングスの道化師」であったことが記されている。

加えて、劇中で『ワンダーマン』のリメイクを目指すフォン・コヴァク監督と、サイモン・ウィリアムズのエージェントであるジャネル・ジャクソンのファイルも公開されている。ハリウッドではエージェントが俳優と製作チームの仲介を行うのが通例だが、ジャネルのメモには「彼女はどこまで知っている?」という疑いの眼差しを感じる一文が付け加えられている。

ダメージ・コントロール局の調査は、サイモン・ウィリアムズの周辺の人々にも及ぶようだ。ドラマ『ワンダーマン』では、ストリート系ヒーローの天敵となりつつあるダメージ・コントロール局の動きにも注目しよう。

『ワンダーマン』配信ページ

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『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』ラストの解説&考察はこちらから。

ドラマ『ヴィジョンクエスト(原題)』についてはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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