ネタバレ考察『ジュラシック・ワールド/復活の大地』過去作との繋がりは? あの人と二つの企業に注目 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ジュラシック・ワールド/復活の大地』過去作との繋がりは? あの人と二つの企業に注目

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『ジュラシック・ワールド/復活の大地』公開

「ジュラシック・パーク」シリーズの第7作目、「ジュラシック・ワールド」シリーズの最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が2025年8月8日(金) より全国の劇場で公開された。本作ではギャレス・エドワーズ監督が指揮を執り、スカーレット・ヨハンソンが新たな主人公を演じた。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は新規ファンでも楽しめる独立した作品となっていたが、その中でも過去作とのつながりが散見された。このつながりを見ていくことで、今後のシリーズ展開についても予想がつくかもしれない。今回は、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の過去シリーズと繋がる要素をチェックしていこう。

なお、以下の内容はネタバレを含むので、劇場で本編を鑑賞してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の内容に関するネタバレを含みます。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』過去作との繋がりは?

ヘンリーはあの人の教え子

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』に登場するキャラクターは全て新キャラ。前作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022) のアラン・グラント、エリー・サトラー、イアン・マルコム、ルイス・ドジスンのように過去作からのゲストキャラは登場しなかった。

一方で、中盤に古生物学者のヘンリー・ルーミスがアラン・グラントの教え子であったことを明かしている。アラン・グラントとはもちろんシリーズ第1作目と第3作目の主人公だった古生物学者で、ジュラシック・パークの開園のための推薦状を依頼され、パークを訪れている。

アラン・グラントは第1作目でも第3作目でも化石発掘の研究が資金難に陥って困っていたようだが、それから29年が経過した『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』でも資金不足ながら研究調査を続けていた。「ジュラシック・ワールド」三部作の主人公オーウェン・グレイディはアランの本をオーディオブックで聴いたとも話している。

ヘンリーがいつアラン・グラントのもとで学んでいたのかは不明だが、演じたジョナサン・ベイリーが映画公開時点で37歳であることを踏まえると、ここ20年以内の話ではあるのだろう。

Entertainment Weeklyによると、衣装デザイナーのサミー・シェルドン・ディファーは、ヘンリーの衣装にアランの要素を取り入れたという。それはヘイリーのベルトに取り付けられている鋤(すき)のようなもので、土を描くための道具だ。

これはアランが第1作目でつけていたもので、サミー・シェルドン・ディファーは「アラン・グラントが引退するときにプレゼントしたのだろうというアイデアが気に入りました」と裏側を明かしている。ということは、アランはすでに引退したということだが、恐竜発掘にかける思いはヘンリーに託されたようだ。

ヘンリーの行動のきっかけに?

現場主義を貫いたアラン・グラントに対し、ヘンリーは師のもとを離れて博物館で働いていた。アランが過ごした恐竜復活の全盛期とは違い、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』では、人々の恐竜への関心が失われていることが明かされている。博物館も閉館に追い込まれる中、ヘンリーはアランに教わり、その経験を知っていたからこそ、自分も野生の恐竜をその目で見たいと願ったのかもしれない。そしてアランの道具を持って現場に出て行ったのだ。

アラン・グラントは少々性格に難のある主人公だったが、教え子のヘンリーは科学者として倫理観はもちろん、全体的にチームの良心として活躍を見せる。「ジュラシック・パーク」で警鐘を鳴らす役目として重要な“学者ポジション”をしっかり果たしている。

ちなみにシリーズ第3作目では、アランの助手であるビリー・ブレナンが登場した。ビリーは金に目が眩んでラプトルの卵を盗むようなやつで、アランから叱責されている。それでも命を張ってエリック少年を助け、ビリーはなんとか生き延びることができた。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』では、アランの口からビリーが独立したことに触れられている。今でも研究を続けているのだろう。第3作目当時のビリーの年齢は30歳前後だったと思われ、ヘンリーの二回りくらい年上という計算になる。ヘンリーとビリー、性格は異なるが、アランの教え子同士として続編での共演に期待したい。

『復活の大地』に登場した二つの会社を考察

事故を起こしたインジェン社

また、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』に登場した会社は過去作からの繋がりを維持している。その一つはもちろん冒頭から登場したインジェン社だ。インジェン社はジョン・ハモンドが設立した会社で、かつてジュラシック・パークを建設した。

恐竜が暴走・脱走する事件を起こした後はマスラニ・グローバル社がインジェン社を買収し、2005年にジュラシック・ワールドを開業した。インジェンはマスラニの子会社として存続しており、『復活の大地』では2008年にサン・ユベールという島の研究施設で事故を起こしたことが明かされている。

インジェン社はそこで複数の遺伝子を掛け合わせたミュータント恐竜を開発していたが、恐竜が逃げ出してサン・ユベールの研究所と恐竜たちは放棄されていた。映画『ジュラシック・ワールド』(2015) ではインジェン社は買収された後は遺伝子操作の研究に専念していることが明かされ、その研究は恐竜の兵器化に利用されそうになった。その裏で今回描かれたような失敗があったということである。

パーカージェニックス社はジョン・ハモンドと関係が?

さらに『ジュラシック・ワールド/復活の大地』では、マーティン・クレブスが所属する製薬会社のパーカージェニックス社が登場。恐竜のDNAを用いて心疾患の治療薬を開発し、巨額の富を得るために人々を危険に晒すヴィランとして存在感を見せた。

違法に恐竜のDNAを得ようとする作戦はマーティンの単独行動である可能性もあるが、伝統的に企業を悪役に置いてきた「ジュラシック・ワールド」シリーズの新たな敵役として、パーカージェニックスは今後のシリーズでも登場するかもしれない。そこで気になるのは、その会社名の由来だ。

実はパーカージェニックス社の名前に入っている「パーカー」というのは、かつてインジェン社の創設者であるジョン・ハモンドのミドルネームだった。『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997) の削除シーンではハモンドの甥のピーター・ルドローが彼の名前を「ジョン・パーカー・ハモンド」と読み上げ、同時期に発売されたゲーム『Jurassic Park: Trespasser』(1998) でも、ジョン・ハモンド自身が「ジョン・パーカー・ハモンド」と自己紹介していたのである。

「だった」というのは、後にこの設定が変更された可能性があるからだ。『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018) ではイーライ・ミルズがジョン・ハモンドの肖像画を見ていたジア・ロドリゲスに「ジョン・アルフレッド・ハモンド、パークの創設者だ」と告げる。「アルフレッド」というのは、マイケル・クライトンの原作小説でジョン・ハモンドに付けられていたミドルネームである。

このシーンはファンの間でも議論となったが、実は、この肖像画の下部につけられたプレートには「DR. JOHN PARKER HAMMOND」と書かれているように見える。つまり、『炎の王国』のヴィランだったイーライ・ミルズはパークの創設者の名前を間違えて覚えており、イーライの軽薄さとこの後に起きる裏切りを示唆する演出だったのではないかという説が有力になってくる。

さらに『炎の王国』と同年に発売された『Jurassic World: Employee Handbook』(2018) でも、ジョン・ハモンドのフルネームは「ジョン・パーカー・ハモンド」と表記されている。「パーカー」が公式にジョン・ハモンドのミドルネームなのだとすれば、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』で登場したパーカージェニックスは、ジョン・ハモンドと何らかの関わりがある組織なのかもしれない。

『炎の王国』『新たなる支配者』のような展開も?

パーカージェニックスの「ジェニックス (genix)」の方は造語で、「遺伝子の」を意味する「genic」をもじったものだろう。製薬会社だとはいうが、遺伝子工学に関する事業を手掛けていると考察できる。遺伝子工学といえば、『炎の王国』では、ジョン・ハモンドの元ビジネスパートナーで、恐竜のクローン技術を用いて娘のクローンを作ろうとしたベンジャミン・ロックウッドが登場した。

パーカージェニックスもまた、恐竜の遺伝子を利用して人類のための新薬を開発しようとしている。それ自体は悪いことではないのだろうが、マーティンはその手段を選ばなかったがために道を逸れてしまった。パーカージェニックスの人間が今後も目的達成のために問題を起こす可能性は十分にあると言える。

また、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の序盤では、マーティンが恐竜のDNAの採取を急ぐ理由として、競合に先を越される可能性を指摘していた。前作『新たなる支配者』では、第1作目から登場していたインジェン社の競合バイオシン社が中心に据えられている。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の続編では、パーカージェニックスのジョン・ハモンドとの繋がり競合企業に焦点が当てられることになるかもしれない。ヘンリーとアランとの繋がりと合わせて、今後のシリーズでの展開に期待したい。

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は2025年8月8日(金) より全国の劇場で公開。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』公式サイト

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Source
Entertainment Weekly

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ラストの解説&考察はこちらから。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ラストの解説&感想はこちらから。

前作で登場したルイス・ドジスンとアニメシリーズでの出来事についての解説はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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