『バックルームズ』ケイン・パーソンズ監督が小島秀夫監督とトーク
16歳で発表したYouTube短編動画「The Backrooms (Found Footage)」が伝説となり、17歳で映画化を企画、19歳で撮影をした天才映像クリエイター、ケイン・パーソンズ(現21歳)が、A24とタッグを組んだ長編初デビュー作『バックルームズ』が公開中。
5月29日からスタートした全米公開時には、初週末で興収8,100万ドル(約129億円)を突破、前週に公開された『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の興収を上回り、初週全米1位を獲得。さらに初週末の世界興収は1億1,800万ドル(約188億円)に達し、世界興収ランキングでも1位を記録。パーソンズはアメリカ含む世界48カ国で初登場1位の映画を生み出した“史上最年少監督”となり、YouTube発のクリエイターが映画史を塗り替えるという、歴史的快挙を成し遂げた。
本作の舞台は、都市伝説とされていた空間“Backrooms”。「ある日突然 “現実世界の裏側”へ外れ墜ちてしまったら…?」どこまでも続く黄色い壁紙の部屋、終わりのない廊下。不自然な間取りと、意味を失い床に埋まった設置物。わずかに現実からズレている――そんな出口のない“リミナルスペース”で、観客は“最高密度の不安と恐怖”を体験する。
この度、映画『バックルームズ』の9月4日の日本公開を記念し、いま世界中から注目を集めるケイン・パーソンズ監督が来日し、監督が登壇する舞台挨拶イベントが実施された。さらに、世界的ゲームクリエイターの小島秀夫さんがスペシャルゲストとして登壇し、世界を熱狂させる<創造力>について語り合った。
映画『バックルームズ』来日舞台挨拶 概要
◾️日時: 2026年 9月4日(金) 18:45~19:20
◾️場所:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン9
◾️ゲスト: ケイン・パーソンズ監督、小島秀夫(ゲームクリエイター)
史上最年少監督作として、世界48か国初登場第1位を樹立。都市伝説から生まれた全米 No.1 スリラー『バックルームズ』がついに日本公開。初日同日の9月4日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにて来日舞台挨拶が実施され、ケイン・パーソンズ監督、そして小島秀夫(ゲームクリエイター)が参加した。
満員御礼で迎えたこの日、ケイン監督は「僕は『バックルームズ』というアイデアに何年も取り組み、それが世界中に広まりました。これほど多くの人々に届いたのを見るのは、とても奇妙な感覚です。そして会場に足を運んでいただいた皆さんには感謝を伝えたいです」と挨拶。初来日の感想を求められると「テクノロジーとアートが融合する建築などの芸術文化が素晴らしく、これまで訪れた国の中で一番好きかもしれない。そんな日本で近い将来、素晴らしいクリエイターとコラボできたら嬉しいです」とすっかりお気に入りの様子だった。
一方、小島はそんな若き俊英に本作をイメージした黄色い花束を贈呈。本編鑑賞前の観客に向けて「デジタルで育った人がデジタルの感覚をアナログのフィルムに焼き込んだらこんなに凄いという。そんな特別な体験になると思います」と予告した。
ケイン監督が映像クリエイターとしてスタートしたのは2021年頃。3Dソフトウェアを使用してリアルな『進撃の巨人』風アニメを作り始めたのがきっかけ。そこからフォロワーを増やし、翌年から『バックルームズ』の原型となる短編映像を製作。大きな反響を受けて、17歳の段階で本作を配給するA24からコンタクトを受けたという。
19歳で本作を撮影したという事実に小島もビックリ。「僕は23歳で『メタルギア・ソリッド』を作って、A24から連絡があったのは59歳くらい。本当に羨ましい。僕の若い頃にはA24はなかったけれど、早く連絡してくれれば良かったのに…」と笑わせた。
既に本作を鑑賞した小島は「彼はデジタル世代でゲーマー。ゲーム的3D空間で捉える感覚があるのか、普通の映画の作り方をしているのに結構違う3D空間の感覚を二次元に投げ出して、違和感のある特殊な作りをしている。そこにまずビックリ。エンタメだけれどアートで、物語の構造も面白く、サウンドを含めてクレバーな事をしている」と分析。「嫉妬を覚えるくらい、これは勝てないなと思った」と完敗宣言?!そして「観ている自分も吸い込まれていくような、自分の立ち位置が曖昧になる違和感があって、最初は何が怖いのかわからない。映画を観た後に皆で語り合って、さらにもう一度観るという楽しみが本作の醍醐味であり新しさ。若い世代やるなあと思った」と新たな才能を絶賛した。
さらに小島は「デジタルで育った彼がアナログで作ったものが新しいエンタメになっているのが凄い。僕はアナログで育ってデジタルというゲームを作ったけれど、それと同じようなバランスでケイン監督は新しいものを作っている。デジタル世代ならではの感覚が羨ましいと思うと同時に、自分との共通点がある事に驚きもあった」とシンパシーを感じていたと語った。
本作製作にあたり、ケイン監督は「まるでメモリーゲームをプレイしているかのような臨場感と没入感」を意識したという。これに小島は「観客をあまりにも過ぎる異空間に入れてしまとポカンとされてしまうけれど『バックルームズ』が上手いのは、現実と地続きである事」「物語の舞台となる建物自体は変わった風景ではない。でも何かが違うという違和感。常に自分と近い距離の異空間をいかに作るのかが巧みで、観客の脳が徐々に違和感を理解していくような工夫がなされている。ケイン監督がゲームに慣れ親しんできたからなのか、特に音の使い方や配置が普通の映画監督とは違うと思う」と指摘した。
ケイン監督は小島のトップクリエイターならではの着眼点に満面の笑みで「スコアの作曲やサウンドデザインのプロセスにも密接に関わりました。アプローチとしては完全なサントラを作った後に、編集した映像に合わせて音のレイヤーを重ねたり、リミックスしたり、リバーブをかけたり、曲をあえて効果音のように使用したりもしました。使い方としてはゲームでの音の使い方に近いかもしれません。蛍光灯のノイズ一つにしてもトーンを変えたり、登場人物の反応に対して意図的に音を入れたりして。同時にその上に変な音が付いているという形にもしています」とマニアックなこだわりを明かして場を沸かせていた。
映画『バックルームズ』は2026年9月4日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。
【STORY】
ある日、自らが営む家具屋の地下から異次元へと迷い込んでしまったクラークは、不条理な世界で怪異に直面する。セラピストのメアリーもまた、彼の行方を追ってバックルームズへと足を踏み入れる。この空間はなぜ存在するのか。ここで一体何が起きているのか。
監督:ケイン・パーソンズ 出演:キウェテル・イジョフォー、レナーテ・レインスヴェ、マーク・デュプラス、フィン・ベネット他
2026|アメリカ|126分|英語|5.1ch|原題:Backrooms|字幕翻訳:佐藤恵子 | 映倫:G | 配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2026 Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC. All Rights Reserved.
公式X https://x.com/A24HPS
公式Instagram https://www.instagram.com/backrooms_jp/
公式TikTok https://www.tiktok.com/@backrooms_jp
