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【アントマン&ワスプ】「バーバ・ヤーガが来る!!」——バーバ・ヤーガってなに?

バーバ・ヤーガが来る!

あのトリオの活躍で、ユーモア溢れる作品に

遂に公開されたMCU最新作の『アントマン&ワスプ』。早速アメコミ・SFファンが劇場に詰めかけ、SNS上でも #アントマンとワスプ のハッシュタグが踊っている。そんな同作を彩ったのは、前作から引き続き登場した主人公スコット・ラングの元・泥棒仲間トリオだ。ルイスを演じたマイケル・ペーニャ、デイヴを演じたラッパーのT.I.、カートを演じたデヴィッド・ダストマルチャンによる軽妙なやり取りは見所の一つ。このトリオが繰り広げるミニコントが、量子世界を行き来するSF色の強い同作を、ユーモアに溢れるエンタメ作品に昇華してみせた。

バーバ・ヤーガに怯えるカート

中でも、カート役を演じたデヴィッド・ダストマルチャンの演技は印象的だった。元泥棒トリオが立ち上げた警備会社エックス・コン・セキュリティのオフィスでのワンシーン。ゴーストの正体について話し合う場面で、カートは「バーバ・ヤーガだ」と囁く。尋常ではないカートの怯えように一同に緊張が走るが、物語には特に関わりがないというギャグシーンだ。この後も、カートは事あるごとにバーバ・ヤーガの襲来に怯える。この「バーバ・ヤーガ」というキャッチーなフレーズに、バーバ・ヤーガの正体が気になって、本編の物語が入ってこなくなった人もいるのではないだろうか。

バーバ・ヤーガとは

バーバ・ヤーガとは、スラブ圏に伝わる伝説の魔女のことで、森に住んでいるとされている。その容姿は痩せこけており、足は骨だけ、移動するときは臼に乗って浮遊する。ロシアの画家イヴァン・ビリビンが、1900年に描いたバーバ・ヤーガの姿がこちらだ。

イヴァン・ビリビン画 (パブリック・ドメイン)

臼に乗り、右手には杵を持っていることが分かる。おどろおどろしいこの姿に、カートが怯えるのも無理はないか…。

ジブリがアニメ化していた!

実は、日本のスタジオジブリが、このバーバ・ヤーガをアニメ化している。その作品は、2010年に公開された『パン種とタマゴ姫』。わずか12分の短編作品だ。宮崎駿監督が原作・脚本・監督を務め、三鷹の森ジブリ美術館で公開された。

via:『パン種とタマゴ姫』 © 2010 Studio Ghibli

『パン種とタマゴ姫』は、バーバ・ヤーガの召使として働くタマゴ姫が、生命が宿ったパン種と共に、バーバ・ヤーガの支配から逃れようとする物語だ。バーバ・ヤーガは、やはり臼に乗って二人を追いかける。主人公たちを追いかける姿は、『アントマン&ワスプ』のヴィラン、ゴーストの姿と重なる部分があるだろう。

カート役俳優が語る“バーバ・ヤーガ”

では、このバーバ・ヤーガは、どのようにして『アントマン&ワスプ』での、あの印象的なパワーワードに成長したのだろうか。デヴィッド・ダストマルチャンは、FANDOMからのインタビューにこのように答えている。

最初はたった一つのセリフでしかなかったんだ。でもやってみたら凄く面白かったんだ! それでどんどんやろうってことになった。
(中略)
とても面白いアイデアだったからね、僕もハマっちゃったんだ。家に帰っても息子に言ったりしてさ。「ベッドに行く時間だよ。さもなければバーバ・ヤーガが来るぞ…」ってね。

by デヴィッド・ダストマルチャン

ダストマルチャンはこのインタビューの中で、マーベルであれDCコミックスであれ、アメコミ作品は、世界を守るという物語の中で決してユーモアを忘れないと指摘する。コミック作品が映画化され、人々の生活にきちんとした形で影響を与えている時代に、こうした作品に携われていることを誇りに思う、とも話した。ダストマルチャンは、「アントマン」シリーズの他にも、『ダークナイト』(2008)、やドラマ『GOTHAM/ゴッサム』(2014-)といった作品にも出演している。アメコミ作品と縁が深い俳優なのだ。『アントマン&ワスプ』では、カートはそれほどセリフが多いわけではなかったが、ユーモア溢れる演技で、作品に“アントマンらしさ”、いや、“アメコミらしさ”をもたらしたと言えるだろう。

– Thumbnail –
© 2018 MARVEL
– Source –
三鷹の森ジブリ美術館
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