第31回レインボー・リール東京の21作品発表
LGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティをテーマとした映画を、ジャンルを問わず国内外からセレクションして上映する「第31回レインボー・リール東京 〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜」が、2023年7月15日(土)から開催される。
この度、上映プログラムが決定し、スパイラルホール(青山)とユーロライブ(渋谷)の2会場で、計6日間にわたり、全11プログラム21作品を上映することが発表された。21作品のうち11作品が日本初上映(ジャパン・プレミア)であり、本映画祭でしか観ることのできない貴重な作品も多い。「FANTASTIC ASIA! ~アジア短編プログラム~」ではインドのファンタジー・ロマンス『孤独な王子』や、台湾のSFロマンス『U・ラブズ・ユー』も上映される。両作ともに日本初上映の作品だ。
今年の幕開けとなるオープニング作品は、釜山国際映画祭やサンフランシスコ国際映画祭にも出品された韓国映画『孔雀』。家族や故郷の人々と絶縁しているトランスジェンダー女性の物語だ。今年のベルリン国際映画祭をはじめ、サンダンス映画祭やシアトル国際映画祭などで受賞つづきの『マット』にも注目。主人公の運のない24時間を描いた閉塞感のある映像に加え、主人公のトランスジェンダー男性を演じる新星リオ・メヒエルに釘づけになること必至だ。
デンマークから届いたレズビアン映画『ヴィーナス・エフェクト』は、美しい自然の中でさまざまな形の人間関係や愛、家族を描いた北欧発のドラマだ。オーストラリア映画の『ローンサム』は、ゲイアプリで知り合ったふたりのセクシュアリティと孤独、心の傷を探求した野心作。
昨年、2本の長編が大好評だった日本作品は、今年は長編に『幸運の犬』が選ばれ、会場中を感動の涙で包む。他にも、コメディやドキュメンタリー、ショートフィルムなど、多岐にわたる充実の上映ラインナップだ。
さらに、今年は上映後のイベントが目白押し。『孔雀』では、来日予定のピョン・ソンビン監督とのトークイベントや、『秘密を語る方法』ではショーン・ダン監督とのオンライントークイベントを予定している(※いずれもスパイラルホールのみ)。
また、2017年(第26回)以来、6年ぶりとなる『レインボー・リール・コンペティション』の開催が決定した。日本人の映像作家たちによる渾身のショートフィルム7本を上映し、観客の皆さんの投票によりグランプリ作品が決定する。『レインボー・リール・コンペティション』でもキャスト・監督たちによる舞台挨拶が予定されている。
近年日本では、6月に福岡地裁が「同性婚を認めないのは違憲状態」という判断を示し、前進しつつある一方で、「LGBT理解増進法案」を巡る様々な議論や反発などもあり、LGBTQ+を取り巻く状況は一進一退を繰り返している。そのような中、セクシュアル・マイノリティを取り巻く「今」をリアルに切り取った世界中の珠玉のヒューマンドラマやドキュメンタリーに触れながら、同じ空間で一緒に笑って泣いて、感動を互いに共有しあえる場が今年も東京につくられる。
第 31 回レインボー・リール東京 〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜 開催概要
【期間】
2023年7月15日(土)〜17日(月・祝)@スパイラルホール
2023年7月21日(金)〜23日(日)@ユーロライブ
(合計:6日間)
【会場】
スパイラルホール 東京都港区南青山5-6-23スパイラル3F
ユーロライブ 東京都渋谷区円山町 1-5 KINOHAUS 2F
【主催】
NPO法人レインボー・リール東京
上映ラインナップやスケジュール、イベントの詳細はレインボー・リール東京公式サイトで。