第3期4話/51話ネタバレ解説&感想『呪術廻戦』真希と真依の言葉の意味、直哉と甚爾の共通点と違いを考察 | VG+ (バゴプラ)

第3期4話/51話ネタバレ解説&感想『呪術廻戦』真希と真依の言葉の意味、直哉と甚爾の共通点と違いを考察

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

『呪術廻戦』第3期4話/51話はどうなった?

アニメ『呪術廻戦』は芥見下々の同名人気漫画を原作に2020年に放送を開始、世界的な人気を得て2026年1月8日からは第3期「死滅回游 前編」の放送および配信がスタートしている。原作は2024年に完結し、岩崎優次によるスピンオフ『呪術廻戦≡(モジュロ)』がスタートしているが、アニメの方はクライマックスへ突入していく。

今回は、『呪術廻戦』第3期、死滅回游編の第4話(通算第51話)をネタバレありで解説しつつ感想を記していこう。なお、以下の内容はアニメ『呪術廻戦』第3期4話/通算51話のネタバレを含むが、アニメでまだ扱われていない範囲の原作漫画のネタバレは行わない。アニメの方を視聴してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『呪術廻戦』第3期4話/通算51話の内容に関するネタバレを含みます。

アニメ『呪術廻戦』第3期4話/51話ネタバレ感想&解説

真希 vs 扇

アニメ『呪術廻戦』第3期4話/51話では、前回の天元による死滅回游の解説を踏まえ、それぞれが次の行動に打って出る。中でも今回フォーカスされるのは、禪院家の忌庫に呪具を撮りに向かった禪院真希だ。

『呪術廻戦』第3期4話/51話のタイトルである「葦を啣む(あしをふくむ)」は漫画版呪術廻戦の148話から152話のタイトルだ。漫画版の同パートでは5話を費やして真希と禪院家の決着が描かれており、アニメ版では1話を通してそれが描かれている。

一方の真希は東京から戻った直哉がいる禪院家へ。脹相に敗れた直哉は、乙骨から助けてもらう代わりに虎杖悠仁の死を総監部に報告する約束をしていた。相変わらずミソジニー全開の直哉だったが、真希はシカト。禪院家の当主となった恵の許可を携えて忌庫へと向かうのだった。

回想シーンでは、恵は自分が真希を当主に指定すればいいのでは、と食い下がっているが、真希は今の自分では双子の妹・真依の居場所を作ってあげられないと話す。手続き上の話ではなく、大事な人を守れるかということが問題なのだ。

恵がそれを聞いてあっさり引き下がるのは、恵もまた姉・津美紀のことを想って生きてきたからだろう。ちなみに忘れてしまいそうになるが、真希は甚爾のいとこで、恵は甚爾の息子なので、真希と恵は“いとこおば”と“いとこ甥”の関係に当たる。

母の制止を振り切り進んだ真希だったが、そこでは父・禪院扇の横に倒れる真依の姿があった。呪具はすでに持ち出されており、禪院家は恵達に財産を渡すまいと、五条悟の解放を禁じる総監部の通達に違反したとして真希を消すつもりだった。これを発案したのはなんと真希の父の扇だという。

真希と対峙した扇は「落花の情」を発動。これは直毘人も使っていた領域対策の術で、呪力を纏って触れたものを迎撃する技だ。真希には呪力がないが、扇はこの技を居合に用いていた。落花の情は基本的にはカウンターの技であり、真依や真希から攻撃を受けた時に切り返せるように用いたものと思われる。

そして、真希が天元の助力を得て持ってきた呪具は、組屋鞣造の傑作「竜骨」であることが明かされる。防御時に相手の攻撃を吸収し、攻撃時に解放できるという強力な代物である一方で、御三家の呪具ではなく呪詛師のハンドメイドであることから効力が扇に知られていないというメリットがある。直哉が脹相の術式を加茂家でお馴染みの通常の赤血操術だと見誤った展開と重なる。

真希は扇に対して有利に戦いを進めるが、突如として扇の折れた刀から炎の刀身が伸び、真希を斬ったのだった。扇の術式の詳細は明かされていないが、娘の真依の構築術式(呪力をエネルギーに0から物質を構築できる)にも通じるものなのかもしれない。

扇は、兄の直毘人が当主になり、自分がなれなかった理由を「子どもの出来」と語る。『呪術廻戦』における指折りのクズ親である。なお、直毘人の術式について「歴史が浅い」という発言もあるが、確かに直毘人と直哉の術式はフレームレートという概念を用いたもので、映像媒体の登場と共に生まれた術式だ。

真依の言葉の意味

真希と真依は呪霊の巣窟に投げ込まれるが、真依が真希に口付けをすると真希は浜辺で真依と話す映像を見る。一卵性双生児として生まれた二人は、呪術という観点では二人で一人だと真依は言う。二人は二人でいる限り半端だといい、「全部壊して」と真希に託して真依は彼岸へと消えていく。これもまた去りゆく人から残される人に託された「呪い」である。

なお、真依が最後に真希に渡したものは葦(あし)という植物だ。第3期4話/51話のタイトルである「葦を啣む」とは、準備が整っていることを意味することわざで、渡り鳥が遠くに旅をする際に枯れた葦をくわえることに由来する。真依はなすべきことを終えてこの世を去ったのである。

アニメ第17話では、真依が真希に「なんで一緒に落ちぶれてくれなかったの?」と言うシーンがある。真依には、自分が真希の足を引っ張っているという想いがあったのかもしれない。

ちなみに、真依が死ぬことにより術師としての真希が完成するという設定は、扇の「子どもが出来損ないだったから」という理論を補完してしまうようにも思えるが、ファンブックでは、直毘人が当主になった理由について、原作者の芥見下々が「単純に直毘人の方が術師として強いからです」と回答している。

¥836 (2026/01/22 19:07:39時点 Amazon調べ-詳細)

復活し、真依の死と共に覚醒した真希は倉庫の呪霊達を祓うと扇の前に現れ、扇は真希にあの甚爾の姿を重ね合わせる。ここで扇は術式解放「焦眉之赳」という炎の技を発動。「術式」ではなく「術式解放」と言っているため、これが扇の術式の名前かどうかは定かではない。一方で、先の真希との戦いでも炎のような刀身(固体としての強度はあったが)を作り出したことから、炎系の術式の使い手であることは間違いないようだ。

しかし真希はそんな扇を瞬殺。ここで映る鳥は雁(かり)という渡り鳥で、準備を終えて旅立った真依と、完全体になった真希のことを表していると考えられる。

甚爾になった真希

真依の想いを引き継ぎ、父・扇を殺した真希に対し、禪院家は真希を謀反者と認定し、躯倶留隊(くくるたい)を送り込む。躯倶留隊は、準1級呪術師以上の実力を持つ扇や直哉らが所属する炳(へい)の下部組織で、術式を持たない隊員らで構成されている。覚醒した真希は躯倶留隊を圧倒。躯倶留隊の隊長・信朗、炳の甚壱、長寿郎、蘭太をまとめて相手することになる。

ここで禪院家の家系図をおさらいしておくと、甚壱は甚爾の兄で、25代目当主の息子に当たる。26代目当主である直毘人の甥で恵の伯父という立場だ。一方、長寿郎や蘭太は禪院の一族ではあるが直毘人と扇の父に当たる23代目当主の直系の家系には入っていない。この辺りの情報は、原作コミック17巻の幕間で図でまとめられている。

¥460 (2026/01/22 11:26:36時点 Amazon調べ-詳細)

真希が戦うメンバーの術式は明らかになっていないが、甚壱は巨大な拳を複数繰り出す術式長寿郎は巨大な岩のような手をくり出す術式、そして蘭太は巨大な目の力で相手の動きを止める術式となっている。3人は身体を拡張させるようなフィジカル系の術式の持ち主だったようだ。

真希に圧倒される中で蘭太は、今の禪院家があるのは甚爾の気まぐれだと指摘。そして真希は今、甚爾になったのだと熱弁する。視力を失った蘭太は甚壱の勝利を確信したが、砂煙の向こうから現れたのは甚壱の生首を引っ提げた真希だった。

蘭太の言うように、甚爾もまた、“やろうと思えば”こうして禪院家を壊滅に追い込むこともできたのだろう。そう考えると、甚爾にも一応の理論があり、その一部には直毘人の約束を取り付けていたように、恵を保護してもらえる場所を作るという目的も含まれていたのだろう。

直哉と甚爾の共通点

そして真希はついに炳の筆頭でもある禪院直哉と対峙。「人の心とかないんか?」という直哉の言葉はいわゆる「おまいう」だが、真希が返す「アイツがもってっちまった」の「アイツ」とは、真依のことを指していると考えられる(英語では「she took it with her.」と、主語が「彼女」になっている)。

直哉の回想では、幼い直哉が呪力を持たずに生まれた甚爾を好奇心満々で見に行った際に、甚爾に圧倒される場面が描かれている。禪院時代のものと思われる甚爾の貴重な着物姿だ。

「真希は甚爾になった」と認めた蘭太と違い、直哉は真希が甚爾と同じ域にあることを認めない。ここで直哉は、悟くん=五条悟を除いて誰も甚爾の理解していなかったと語る。思い出されるのは、甚爾もまた、幼い頃の五条悟を「面白半分で見に行った」とアニメ第2期3話/27話で話していたことだ。甚爾はこの時、呪力を持たない自分が初めて背後にいることに気づかれた時だったと回想している。

この話を直哉が知っていたとは思わないが、直哉には“強者”を認めることができるという自負がある。しかし、この場面では蘭太が認めた真希の強さをミソジニー(女性蔑視・嫌悪)によって認められないところに、直哉の弱さがある。

五条悟、伏黒甚爾がいた「アッチ側」に立つのは自分だと信じる直哉だったが、投射呪法を極めたトップスピードで真希に突入するも、真希はフィジカルでそれを攻略。1秒で24回の動きを刻めなければフリーズするという術式の効果を利用し、1秒で24回の動きを刻んでトップスピードで移動する直哉を殴り倒したのだった。アニメならではの痛快な連打映像が披露されている。

ドブカスの最期

禪院家の男子を殲滅した真希は、忌庫の入り口で「戻りなさい」と言った母に致命傷を負わせると、真希の母は同じく重傷を負っていた直哉を刺殺。意外にも非術師の真希の母によって直哉は殺されたのだった。第3期の序盤では直哉が真希と真依に暴言を吐いており、積年の恨みを晴らしたかったのだろう。直哉が死に際に放つ「ドブカス」は、ファンダムでは直哉の二つ名になるほど浸透した言葉である。

そして真希の母は、最後にようやく二人を「産んでよかった」と認める。男性の三歩後ろを歩く人生を受け入れざるを得なかった真希の母、けれど真希が全てを破壊したことでついに一矢報いることができたのだ。

こうして真希は「全部壊して」という真依の遺言を達成する。真依の死に際して、呪術高専京都校の同級生である西宮桃が駆けつけてくれたのは救いでもある。真希は真依の遺体を桃に託し、歩みを止めない。

アニメ『呪術廻戦』第3期死滅回游編の第3話、通算第51話のラストでは、禪院家の壊滅に伴い、五条家と加茂家から禪院家の御三家除名が呪術総監部に提議されたことが明かされる。処分は保留となっているが、五条家当主の封印に禪院家の壊滅と、呪術界に地殻変動が起きていることを示して第3期死滅回游編の第3話/51話は幕を閉じる。「用事」を済ませた真希は、死滅回游でどんな活躍を見せてくれるのだろうか。

アニメ『呪術廻戦』第3期は2026年1月8日(木) より、毎週木曜深夜00:26~、MBS/TBS 系列全国28局にて放送。配信先は公式サイトで。

アニメ『呪術廻戦』公式サイト

『呪術廻戦』第3期3話の続きは原作漫画の17巻途中から描かれる。

集英社
¥543 (2026/01/23 02:10:33時点 Amazon調べ-詳細)

『呪術廻戦』公式ファンブックは発売中。

¥836 (2026/01/22 19:07:39時点 Amazon調べ-詳細)

岩崎優次が『呪術廻戦』のその後を描いたスピンオフ『呪術廻戦≡(モジュロ)』はコミック第1巻が2026年1月5日より発売中。

¥460 (2026/01/22 11:26:36時点 Amazon調べ-詳細)

漫画『呪術廻戦』最終巻の第30巻は発売中。

¥543 (2026/01/22 12:33:26時点 Amazon調べ-詳細)

アニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」編のBlu-rayは発売中。

アニメ『呪術廻戦』 懐玉・玉折/渋谷事変 公式ガイドブックは発売中。

¥1,980 (2026/01/22 12:16:44時点 Amazon調べ-詳細)

『呪術廻戦』第3期1話&2話/48話&49話のネタバレ解説&感想はこちらから。

『呪術廻戦』第3期3話/51話のネタバレ解説&感想はこちらから。

『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』追加映像/新規カットの解説はこちらから。

『呪術廻戦』第2期最終回の解説&感想はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
お問い合わせ
¥2,200 (2026/01/23 02:51:15時点 Amazon調べ-詳細)
社会評論社
¥1,650 (2026/01/22 22:53:12時点 Amazon調べ-詳細)

関連記事

  1. ネタバレ解説&感想『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』ラストの意味は? 怪盗キッドとコナンのアレを考察

  2. スパイダーウーマンも登場!『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』予告公開 解説&考察

  3. ジブリ映画『かぐや姫の物語』ネタバレ解説&感想 ラストの意味は? 「姫の罪」と「羽衣伝説」との繋がりを考察

  4. 尾崎英二郎 マーベル2作目の出演はアニメーション! 日本舞台の『マーベル ヒットモンキー』 本人コメント到着