ネタバレ考察『プレデター:バッドランド』続編にシュワちゃんカムバックも? 前2作との繋がりを解説 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『プレデター:バッドランド』続編にシュワちゃんカムバックも? 前2作との繋がりを解説

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『プレデター:バッドランド』公開

映画『プレデター:バッドランド』が2025年11月7日(金) より全国の劇場で公開。「プレデター」シリーズ最新作として注目を集めている。本作を指揮したのは、ディズニープラスで配信されている『プレデター:ザ・プレイ』(2022)、『プレデター:最凶頂上決戦』(2025) のダン・トラクテンバーグ監督。コロナ禍以降の、配信の時代に突入してからの新たな「プレデター」の時代を牽引している。

今回は、『プレデター:バッドランド』とダン・トラクテンバーグ監督の他作品との繋がり、そして今後の展開について、ニュースの情報もチェックしつつ解説&考察してみよう。以下の内容は、『プレデター:バッドランド』の結末とこれまでの「プレデター」シリーズのネタバレを含むのでご注意を。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『プレデター:バッドランド』の結末および、これまでの「プレデター」作品の内容および結末に関するネタバレを含みます。

『プレデター:バッドランド』は3部作?

『バッドランド』の新しいプレデター

映画『プレデター:バッドランド』は単体で観ても楽しめるエンタメ要素満載の傑作だった。一方で、その特徴は、「エイリアン」シリーズでお馴染みのウェイランド・ユタニ社製のアンドロイドが登場したこと、その中でプレデター社会の規範を揺るがすような物語が描かれたことにある。

『プレデター:バッドランド』の主人公デクは、ヤウージャの一族で最弱とされており、父から処刑を言い渡されるなど、一族の足手纏いとして扱われていた。映画『プレデター2』(1990) でも人間に敗れたプレデターは他のプレデターから見放され、むしろ勝利した人間の方がプレデターに評価されるなど、プレデター社会は実力主義で孤立(自立)して戦うというのがこれまでの定石だった。

『プレデター:バッドランド』では、そのプレデター社会の価値観を疑い、デクはアンドロイドのティアと原住民のバドとの出会いを通して、仲間と助け合うことを覚えていく。そして父に自分の力を証明しなければならないという“呪い”から解放され、ティアとバドを「本当の家族」として受け入れるのだ。

「エイリアン」シリーズのアンドロイドと未知の惑星という、プレデター社会の外部と触れ合うことで、デクは新たな道を切り拓く。一方で最後にはデクの「母上」の宇宙船が現れ、映画では今までに登場していなかった女性のプレデターの登場とプレデター社会の新たな側面を描いていくことが示唆された。

と、ここまで見ていくと、ダン・トラクテンバーグ監督は『プレデター:ザ・プレイ』『プレデター:最凶頂上決戦』、そして『プレデター:バッドランド』の3作で“プレデター新時代”の土台を築いたという背景が見えてくる。

『ザ・プレイ』との共通点

振り返れば、ダン・トラクテンバーグ監督は前々作『プレデター:ザ・プレイ』ですでに「プレデター」シリーズのルールの中で新しい物語を見せてくれていた。ネイティブアメリカンのコマンチ族の主人公ナルは屈強な戦士ではなく、男女分業の社会の中で狩りに憧れる若い女性だ。

『プレデター:ザ・プレイ』では、「弱者は標的としない」というプレデター社会のルールが功を奏し、ナルは何度も部族の男性たちや白人たちとプレデターの戦いを目撃してプレデターの攻略法を見つけだすことになる。この演出は、シリーズ第1作目でアーノルド・シュワルツェネッガー演じるダッチが最終的に全ての装備を捨てて自然の中で戦った展開と表裏になっている。

映画『エイリアンVSプレデター』(2004) では、丸腰だった人物がプレデターの標的から外れるが、即席で武器を作ってプレデターに瞬殺される場面がある。『プレデター:ザ・プレイ』ではそのルールに則り、銃を持つ入植者たちが真っ先にプレデターの標的になるなど、対プレデター戦では強い者ほど不利になるという設定が徹底されている。

そのようにしてダン・トラクテンバーグ監督は、「プレデター」シリーズが築いてきた設定を逆手に取ることで、新たな物語を描くことに成功したのである。

『最凶頂上決戦』で追加されたラスト

一方、同じくダン・トラクテンバーグ監督が手がけた『プレデター:最凶頂上決戦』は、比較的オーソドックスなプレデターと人間の戦いが描かれている。同作で描かれたのは、841年のヴァイキング・ウルサ1609年の忍者・ケンジ1942年のパイロット・ジョンがそれぞれプレデターと対峙して勝利するが、いずれもプレデターに拐われてコールドスリープ状態にされ、同じ時代に目を覚ました後、最強を決める戦いに放り込まれるというストーリーだ。

3人は最後にプレデターの王と対峙。ケンジとジョンは逃走に成功するものの、ウルサは捕えられてしまう。そして、ウルサはコールドスリープ状態にされて運ばれていくのだが、並べられたカプセルの中には、『プレデター:ザ・プレイ』の主人公であるナルの姿もあった。

『プレデター:ザ・プレイ』のラストでは、プレデターの母船が到来したことを示す絵が登場している。『プレデター:最凶頂上決戦』でウルサらが捕まったプレデターはウルも捕えており、その時代にプレデターを倒した強者として回収されていたのだ。

それだけではない。『プレデター:最凶頂上決戦』配信開始の2025年6月6日から1ヶ月以上が経過した米時間7月25日、同作のラストに新映像が追加された。そこでは、冷凍保存されたハリガンとダッチの姿が描かれていた。

ハリガンはダニー・グローヴァーが演じた『プレデター2』の主人公で、ダッチはアーノルド・シュワルッツェネッガーが演じた『プレデター』の主人公だ。つまり、プレデターを倒した地球の猛者たちは他のプレデターによって回収され、コールドスリープ状態にさせられていたのである。

『プレデター:最凶頂上決戦』は、そうしたプレデター社会の知られざる側面を提示したという意味で画期的な作品だった。『最凶頂上決戦』はアニメ作品だが、『プレデター:バッドランド』と同じように冒頭で「ヤウージャの書」の引用が示される。その上で、ラストでプレデターの新たな側面を紹介するという共通点もあった。

MCUや「スター・ウォーズ」「エイリアン」といった人気フランチャイズを抱えるディズニー傘下の作品で、一人の監督が長編を3作連続で手がけるのは異例のこと。ダン・トラクテンバーグ監督は自身で手がけた3つ映画によって、今後の「プレデター」フランチャイズに向けての準備を整えたものと考えられる。

プロデューサーと監督が語った今後

アーノルド・シュワルッツェネッガーと接触

①これまでに紹介されていたプレデター社会のルールを前提とした新しい物語と、②プレデター社会の中の新しい側面、この2点を3つの作品で示したダン・トラクテンバーグ監督。いよいよ要素と方針が出揃い、『プレデター:バッドランド』以降ではどんな展開が待っているのだろうか。

「プレデター」シリーズの今後の展開のポイントの一つになるのが、第1作目の主演を務めたアーノルド・シュワルッツェネッガーの存在である。『プレデター:最凶頂上決戦』のラストにも追加映像という形で登場した『プレデター』の主人公ダッチは、フランチャイズに正式にカムバックを果たす可能性がある。

Deadlineによると、『プレデター:バッドランド』のプロデューサーの一人であるベン・ローゼンブラットは、「『プレデター』映画における究極の夢は、アーノルドが再び登場することです」と語り、こう続けている。

彼は本当に素晴らしい人です。アーノルドとダンはこれまで何度か会っていて、彼は私たちがやっていることに本当に関心を持ってくれているし、これまでの私たちの作品のファンでもあります。『プレデター:バッドランド』が公開されたあと、また話し合いの場を持ちます。うまくいけばアーノルドと一緒に何かできるかもしれません。そうなれば最高です。

同プロデューサーは、ダン・トラクテンバーグ監督がアーノルド・シュワルッツェネッガーと何度か会っていることを明かし、『バッドランド』の公開後にも話し合いを行うことを明言しているのだ。

『最凶頂上決戦』で交わされた“契約”

一方のトラクテンバーグ監督は、『プレデター:最凶頂上決戦』のラストに公開から1ヶ月以上が経過してから新規映像が追加された背景を米The Hollywood Reporterに明かしている。

曰く、『プレデター:最凶頂上決戦』のラストにコールドスリープ状態にあるダッチとハリガンの映像を入れることは最初から計画されていたことだという。配信開始から約2ヶ月が経過してから映像が追加されたのは、6月の配信までに契約が間に合わなかったからだったのである。

ところが、配信からわずか数週間で契約がまとまり、米時間7月25日から28日開催のサンディエゴ・コミコンに合わせて7月25日に新規映像が追加されたという。同監督は「これにより、誰の想像であれ実現しうる、あらゆる可能性への扉が開きました」と語っている。

『最凶頂上決戦』はアニメ作品だが、実写の俳優であるアーノルド・シュワルッツェネッガーとダニー・グローヴァーと契約を交わしてダッチとハリガンの登場が実現していたのである。その上で『バッドランズ』公開後にはアーノルド・シュワルッツェネッガーと監督で話し合いを持つということなので、この流れが今後の実写続編に持ちこまれる可能性は高い。

続編はどうなる?

現在、プレデターの手元にいるのは軍人のダッチにロサンゼルス市警のハリガン、コマンチ族の英雄ルナ、ヴァイキングの戦士ウルサ。「エイリアン」シリーズでは主人公のエレン・リプリーのクローンが作られる展開があったが、ダッチたちもプレデターの技術でクローン化されるという展開もあるかもしれない。

そもそも、プレデターたちはプレデターを倒した戦士たちを集めて何をするつもりなのだろうか。『エイリアンVSプレデター』でエイリアンを狩りの獲物として解き放っていたように、プレデターの成人の儀式のために用いるのだろうか。

それとも、プレデターは人類を戦力として、何か巨大な敵と戦うつもりなのだろうか。その相手は『プレデター:バッドランド』のラストで登場したデクの「母上」と関係があるのか、それとも「エイリアン」フランチャイズと再び交差することになるのか。その時、デクとティア、バドはどちらの側で戦うことになるのか……。

「プレデター」を再起動し新境地を開拓してきたダン・トラクテンバーグ監督。今後もフランチャイズの“祖”と交わることで更なる展開が期待できる。同一監督に舵取りを委ねるという異例の形で3つの映画と共に幕を開けた「プレデター」新時代。まだまだ目が離せない。

映画『プレデター:バッドランド』は2025年11月7日(金) より全国公開。

『プレデター:バッドランド』公式

第1作目『プレデター』から第4作目『ザ・プレデター』までを収録した『プレデター クアドリロジーBOX』は発売中。

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第5作目『プレデター:ザ・プレイ』ブルーレイ+DVDセットは発売中。

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プレデター同士の戦いを描くコミック『プレデター バッドブラッド』は2025年11月7日発売。

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Source
Deadline / The Hollywood Reporter

『プレデター:バッドランド』のラストの解説&感想はこちらから。

監督が明かしたラストの意図についてはこちらの記事で。

監督が明かした『プレデター:バッドランド』のシリーズにおける時系列の解説はこちらから。

監督が語った『エイリアンVS.プレデター3』制作の可能性についてはこちらから。

エル・ファニングが演じたティアについての考察はこちらから。

 

「エイリアン」シリーズのアンドロイドの系譜の解説&考察はこちらから。

【ネタバレ注意】『エイリアン:ロムルス』ラストの解説&考察はこちらから。

『エイリアン:ロムルス』を含む「エイリアン」シリーズの時系列の解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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