『エディントンへようこそ』公開中
『ヘレディタリー/継承』(2018)、『ミッドサマー』(2019) で知られるアリ・アスター監督の最新作『エディントンへようこそ』が2025年12月12日より日本での劇場公開を迎えた。同監督の前作『ボーはおそれている』(2023) に続きホアキン・フェニックスが主演を務める本作には、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラーといった豪華キャストが出演している。
ニューメキシコ州の小さな町エディントンで、コロナ禍のマスク装着をめぐり保安官と市長が小競り合いを起こし、二人の諍いは選挙戦へ発展。さらに、SNSでの発信を通して事態は悪化の一途を辿り……。
映画『エディントンへようこそ』で重要な要素の一つになるのが「データセンター」の存在だ。エディントンの現職市長テッド・ガルシア(ペドロ・パスカル)はデータセンターの建設をマニフェストに掲げており、人口わずか2千数百人の町にテック企業を誘致して雇用を創出する計画を立てている。
マーク・ザッカーバーグ風CEOが登場?
目に見えないテック企業の存在感が『エディントンへようこそ』のポイントなのだが、実は初期のプロットには巨大テック企業のCEOが登場していたという。米The Hollywood Reporterによると、その人物はFacebookやInstagramを運営するメタ社の共同創業者でCEOのマーク・ザッカーバーグをモデルにしたような人物で、映画の冒頭で登場する予定だったとか。
当初の構想では、映画の冒頭はクリフトン・コリンズ・Jr.演じるロッジの視点で描かれ、夜にザッカーバーグのようなキャラクターがストレッチリムジンから降りてきて、エディントンの地図を手に調査を行うシーンだったという。アリ・アスター監督は、このアイデアはかなり早い段階でなくなり、ワンシーンだけ登場する予定のキャラクターであったためキャスティングも行なっていなかったとしている。
その他にも、『エディントンへようこそ』ではネイティブ・アメリカンの集落であるプエブロと保安官ジョー(ホアキン・フェニックス)の間で管轄を巡る対立も発生するのだが、序盤で管轄の境界線で焼死体が発見されるという展開が撮影されていたという。しかし、その後も管轄権を巡る展開が登場することから長いシーンを二重で描く必要はないと判断し、編集段階でカットとなり、プエブロの警察とジョーが話をする序盤のシーンは再撮影が行われたのだとか。ちなみに『エディントンへようこそ』は、アリ・アスター監督が監督・脚本だけでなく長編映画では初めて編集も自身で手がけた作品でもある。
アリ・アスター監督は『エディントンへようこそ』の続編についても言及している。YouTube番組The Big Pictureに出演したアリ・アスター監督は、本作が米国で公開された2025年7月の段階で「エディントンを舞台にした続編を温めています」と語った。
エディントンを舞台とした『エディントンへようこそ』の続編が製作されるなら、今回はボツになったマーク・ザッカーバーグ風のCEO登場もあり得るかもしれない。その他にも、やってみたいホラー映画と、あるSF作品の実写化にも興味があると語るアリ・アスター監督。『エディントンへようこそ』を経て、次はどこへ向かうのか、ここからの展開にも注目だ。
映画『エディントンへようこそ』はTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中。
監督・脚本:アリ・アスター
出演:ホアキン・フェニックス、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラー、ルーク・グライムス、ディードル・オコンネル、マイケル・ウォード
配給:ハピネットファントム・スタジオ 原題:EDDINGTON
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|2025年|アメリカ映画|
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Source
The Hollywood Reporter / The Big Picture
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