『ズートピア2』公開
全世界興行収入10億2,400万ドル超を記録したディズニーの大ヒットアニメ長編『ズートピア』(2016) より、約9年ぶりとなる待望の続編『ズートピア2』が2025年12月5日(金) より日本の劇場で公開された。一足早く公開された米国をはじめとする海外では公開からの5日間の興行収入で歴代アニメナンバーワンに輝く出足を見せている。
「ズートピア」は動物しか存在しない世界を舞台にしたシリーズで、第1作目では肉食動物であるキツネのニックと、草食動物であるウサギのジュディのふたりを主人公に、偏見や差別といったテーマを描き出した。『ズートピア2』では、前作で登場しなかった爬虫類が登場。前作では哺乳類しか登場しなかった背景も含め、ズートピアの知られざる秘密が明かされる。
多くのファンを獲得した「ズートピア」は、今や「アナと雪の女王」に続くディズニー最大のフランチャイズの一つになりつつある。気になるのは『ズートピア3』がどんな作品になるのかということだ。今回は、『ズートピア2』の製作陣とジュディ役の英語版声優を務めた声優が語った『ズートピア3』についての情報を深掘りしてみよう。
なお、以下の内容は『ズートピア2』の結末に関するネタバレを含むので、必ず劇場で本編を鑑賞してから読んでいただきたい。
以下の内容は、映画『ズートピア2』の結末に関するネタバレを含みます。
『ズートピア3』はある?
『ズートピア2』の意外なラスト
映画『ズートピア2』では、爬虫類と哺乳類が共存していた過去が明かされると共に、寒冷地域と温暖地域を区分けするズートピアの特徴的な設計は、温暖な場所でしか生きられない爬虫類であるヘビの発案であったことも明らかになった。ツンドラ・タウンの雪の下には、かつて爬虫類が住んでいた家々が眠っていたのである。
また、水辺の動物たちが暮らすマーシュ・マーケットも登場。アザラシやセイウチといった海獣類/海棲哺乳類が独自の文化で暮らしている様子も描かれている。さらにヘビたちがズートピアから移住させられていた「海外」という概念も登場。ズートピアの世界にはまだまだ知らない領域があることが明らかになっている。
何より、『ズートピア2』のポストクレジットシーンでは、空を飛ぶ何者かの影が通り過ぎた後、一枚の羽が空から降ってきた。ジュディのアパートの窓辺に羽が落ちて『ズートピア2』は幕を閉じている。
未知との遭遇?
『ズートピア2』では、ジュディが蛇が脱皮した殻を発見して、ズートピアに爬虫類がいると推察するに至った。もしジュディがあの羽を見つければ、次は鳥類が存在すると知ることになるはずだ。
これまで「ズートピア」には鳥類は登場していない。その理由は、牛や鳥といった食料としてお馴染みの動物や、犬や家猫といった人間に身近な動物を出すと、観客を現実に引き戻してしまうから、と考えられている。あるいは単純に動物園(Zoo)であまり見ない動物が登場していないだけかもしれない。
どちらにせよ、『ズートピア2』では水辺の動物と爬虫類が登場したのに続き、鳥類と空や外の世界を続編で探求する可能性は大いにある。例えば、ズートピアの歴史とは関係のない「完全な外部」との出会いとして、鳥類との遭遇が描かれるという可能性もあるだろう。
製作陣とキャストが語った『ズートピア3』
「永遠に続けられる」
では、「ズートピア」の製作陣とキャストは、『ズートピア2』のその後や『ズートピア3』についてどう考えているのだろうか。ストーリー責任者を務めるキャリー・リャオは、米Polygonに「ズートピア」の今後についてこう話している。
ズートピアの世界にはまだまだ遊ぶ余地がたくさん残されています。私が見てみたい動物も存在しているはずですし、現実世界にも存在する環境が他にもあるはずです。ズートピアでそれが見られるの? という期待感があります。
「現実世界にも存在する環境」、例えばニホンザルが温泉に浸かるような環境だってあるのかもしれない。それこそ『ズートピア2』で言及された「海外」にはさまざまな世界が広がっているのだろう。
一方、共同で監督を務めたバイロン・ハワードは「ズートピア」フランチャイズの今後についてこう話している。
私たちは子どもの頃から動物たちに夢中でした。それは世界共通で、出身地や経験に関係なく人々を結びつける要素なのだと思います。何千もの動物が織りなすズートピアの構造、多様な物語、様々な展開を目にすること(は楽しい)。ですから、永遠に続けることができると思っています。
バイロン・ハワードは、「ズートピア」は動物への愛という世界共通の要素を中心に置いており、今後も「永遠に」シリーズを続けることができると考えているようだ。確かに、ディズニープラスで配信されたミニシリーズ『ズートピア+』(2022) では、ニックとジュディ以外のズートピアの住民たちのストーリーが描かれた。領域を広げるだけでなく、それぞれの動物にスポットライトを当てることで、ストーリーの可能性は無限大に広がるだろう。
「新しい動物と別の世界」
ジュディ・ホップスの英語版声優を務めるジニファー・グッドウィンは、米Varietyで『ズートピア3』でどんな展開を期待するかと聞かれ、こう答えている。
探求してほしい世界は他にもあります。第1作目に取り組んでいた時には、「半水生類の動物はどうなってるんだろう?」という疑問すら浮かびませんでした。『ズートピア2』のポストクレジットシーンをご覧になった方は知っているかと思いますが、新たな種類の動物と共に別の世界を紹介しています。『ズートピア3』で彼女ら・彼らがどんなことをしてくれるのか、私には予想もつきません。
ジニファー・グッドウィンは、『ズートピア2』のポストクレジットシーンに言及し、あのシーンには、鳥類という新たな種類の動物だけでなく、「別の世界」の紹介も兼ねていたことを明かしている。それは「空」という意味なのか、渡り鳥が元にいた「海外」という意味なのか、いずれにせよ『ズートピア3』の製作には期待しても良さそうな口ぶりだ。
魚類や甲殻類は?
ちなみに、『ズートピア2』では魚はセイウチの食料になっていたため、「ファインディング・ニモ」のニモのような魚類の種族は描かれないであろうことが示されている。それに虫を食べる描写も登場しており、「リトル・マーメイド」のカニのセバスチャンのような甲殻類や、『バグズ・ライフ』(1988) のアリのフリックような虫たちも同様の扱いになるだろうか。
それでも、イルカやクジラのような海獣類や、サルのような霊長類はまだ探求の余地を残している他、ブタを除く家畜動物やペット動物も、「支配」というテーマと共に何らかの形で登場できるかもしれない。バイロン・ハワード監督の言う通り、永遠に続けられるくらい、「ズートピア」の可能性は無限大だ。
今のところは『ズートピア2』で新たに開拓されたズートピアの世界を深掘りして続報を待とう。
映画『ズートピア2』は12月5日(金)より公開。
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『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラックは発売中。
『ズートピア2』2026年卓上カレンダーは発売中。
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