第4話ネタバレ感想!『Sonny Boy -サニーボーイ-』あらすじ・解説・考察 | VG+ (バゴプラ)

第4話ネタバレ感想!『Sonny Boy -サニーボーイ-』あらすじ・解説・考察

©Sonny Boy committee

『Sonny Boy -サニーボーイ-』放送中!

キャラクター原案:江口寿史×主題歌:銀杏boyz、監督・脚本:夏目真悟の布陣で話題のアニメ『Sonny Boy -サニーボーイ-』が絶賛TV放送中だ。Amazon、Hulu、バンダイチャンネル他では2021年7月17日(土)より配信中。ちなみに、ABEMAとGYAO!では広告付き無料配信が行われている。

物語は第4話を迎えた。長良にも遂に能力が覚醒したようだが、それで一件落着とはならず・・・? 早速第4話を振り返っていきたい。

『Sonny Boy -サニーボーイ-』第4話「偉大なるモンキー・ベースボール」あらすじ

崖の下には・・・

崖から渡した板の先に立ち、黒い水面を見下ろして立ちすくむ長良。

希はそんな長良をよそに勢いよく水面へと飛び込む。すると着水と同時にトランポリンのように身体が跳ねたが、最後は安全に着水できたようだ。楽しいよと水面から希が誘うものの、飽くまでも尻込みする長良。瑞穂に対してくだを巻いている間に更に後ろから朝風に先を越されてしまう。遂に長良はエースに背中を蹴られて水面へと落下してゆくが、あわや岩へと激突しそうになってしまう。

超能力で長良を救おうとする朝風を希が止めると、岩に激突したかに見えた長良は何故か野球のホームベースの上で目を覚ます。顔を上げるとそこは校庭で、周りの生徒もろとも元の世界に戻ったかに思えたが、そこに居た猿と長良が目を合わせた途端、また異世界へと逆戻りしてしまった。

長良は相変わらず消極的で、希は一貫して積極的だが、そろそろそのような個々のキャラクターが揺らぐような出来事やドラマが起きてもいいのではないだろうか。

第1話冒頭時点で既に学校は日常生活から切り離され、生徒たちは非日常を漂流しながら超能力に目覚めていた。そのように既に進行している事態の途中から物語を始めるのはインパクトがあるし、視聴者に前後の展開への興味を駆り立てることにもなるだろう。とは言え、もう4話目である。毎回「何故だか分からない不思議な能力」の作用を描くパターンが続いているだけで、物語が全体としてどこへ向かっているのかが分からないままではやはり退屈してしまう。

いや、勿論生徒たちは現実世界へと帰りたいのだろう。というか、『Sonny Boy -サニーボーイ-』はそのような現実世界への帰還を描く物語なのだろう。そういう大筋は予想できるのだから、では何故生徒は現実世界へと帰りたいのか、超能力があるならこの世界で楽しくやればいいじゃないかと思う生徒が居てもおかしくはないし、そういった意見の対立からドラマも描けそうなものなのに、そういった物語を前進させるような軋轢は描かれず大した動機のないままに謎解きだけが進行しているように見える。

キャラクターについても、希は超能力を超能力らしく使った描写もないのにああも自信ありげな態度を取られてもやはり説得力がないし、長良は長良であそこまで状況に流される様を描くならその結果取り返しのつかない過ちを犯してしまうとか、あるいは過去に何かがあったことで現在の消極的な姿勢に繋がったなどのキャラクターに説得力を感じさせる描写がないと、キャラクターが「単にそのように設定された」だけのように見えてしまい感情移入して作品世界へと没入することができない。

やはり、まずは生徒たちの日常の学園生活を描き、その中での個々の力関係や性格などが視聴者にはっきりと伝わってから非日常の異世界へと移動させた方が良かったのではないだろうか。そうすれば日常から非日常への状況の変化に伴い、生徒個々人の関係が変化していく様子が臨場感を持って描けた筈だ。たとえば『無限のリヴァイアス』はそうした描写が秀逸であるが故に引き込まれた。自らが共感できない他人の身に何が起ころうと、興味を持つ人は少ないだろう。

猿たちの野球

希、長良、朝風、瑞穂の四人が夕食にカレーを食べている。

朝風は長良には元の世界へと戻らせる超能力があると見込んで、早く元の世界に戻せと迫る。しかし長良本人にその自覚はない。煮え切らない長良に朝風が毒づくと、そこへキャップがやってくる。キャップの顔を見たくない朝風はカレーをかき込むとすぐにその場を後にした。キャップが謝ったけど許してくれないと言うと瑞穂は「子供だね」と言っていたけれど、いくら傷が治る世界と言ってもバットのフルスイングを頭に叩き込まれて血塗れにされたら謝られた程度で許せるものだろうか? むしろ重力を自在に操るというチート級の能力を持つ朝風が、その能力でキャップに報復しないことは日頃の態度と裏腹にとてつもなく人間が出来ている証拠に思えるが…

キャップの誘いで野球の練習に付き合うことになった長良。希と瑞穂も付き合うが、希が打った球は「ロックモンスター越え」を達成する。キャップによるとそれは「モンキー・リーグ」の本塁打記録を八度塗り替えた「ステロイド・モンキー」以来の快挙ということだ。モンキー・リーグとは、キャップ曰く「この世界、モンキー・マウンテンにボールとバット、野球のルールを落とし始まった偉大なる猿たちの野球リーグ」とのことだ。

しかしその猿の姿は希たちには見えない。猿の姿を見るためにはエースの持っている「サル・ゲッター」という懐中電灯型のアイテムを使わなくてはいけないらしい。その光を身体に当てることによって猿が見えるようになるそうだ。

野球の試合に勝てばサル・ゲッターを貸すと言うエースは、長良の耳元である交換条件を囁く。果たしてその内容とは。

それにしても、毎回世界のルールが変わるので今更言っても仕方のないことかも知れないが、「モンキー・リーグ」は果たしていつ開催されたのだろうか。

よしんば猿が野球をすることを飲み込むとしても、それは彼らのこの漂流生活の時間軸上でいつ起きたことなのだろう。筆者は野球に無知なので申し訳ないが、本塁打記録を八度も塗り替えるというのはそれなりの歴史を必要とすることに思える。劇中で明示されている訳ではないが、漂流生活は精々数週間から数ヶ月であると見受けられる中で果たしてそれだけの歴史を作り上げることは可能だったのだろうか?

そこは異世界なのだから、時間の流れも含めてどうとでも設定できるだろう。とは言えこれは細かい揚げ足取りではなく、そのような「歴史」性にこそ意味があるような状況を描くには、そもそもの「高校生たちの漂流生活」という基本コンセプトでは無理があるのではないかと思う。監督の「描きたいこと」と物語で「描かれるべきこと」との間にどうしても乖離を感じてしまった。

世界に打ち勝った猿

キャップの説明は続く。

怪物、青い毛を持つリーグの異端児「モンキー・ブルー」がその一球で完全なるパーフェクトゲームを成し遂げようとしたその時、世界にズレが起こり、そのズレに乗らなかった唯一の存在である球審の猿によってブルーの球はボール判定を受けてしまう。既に勝敗は決しており、その一球をストライクと取ってもボールと取っても変わらない中でも球審はルールに忠実に判定を下した。結果、暴徒と化した猿たちによってバットで頭を割られて死んでしまう。

その話を聞いた希は球審の猿を「世界に打ち勝った」と称える。長良は大袈裟だと言うが、希は怒りを感じないのかと逆に問い詰める。わかんないよ、と茶を濁すことしかできない長良。

試合の結果は?

遂に始まったエースとの試合。エースは「あんな猿、殺されて当然だ」と言って憚らない。凡人が天才を殺す世の中は間違っている、というのがエースの主張だ。一種のエリート主義や優生思想の匂いがする。猿に野球のルールを教えたエースは自らの才を自負し、長良に特別な能力があることを妬む。現実の身体能力においては長良を遥かに凌駕するエースだが、異世界で発現した超能力は「どんな水も美味しく飲める」という取るに足らないものだと瑞穂に笑われていた。故に、自らが「正しく評価されていた世界」に戻せと長良に迫る。

そんなエースと対峙した長良は、足元に片腕の猿を発見する。サル・ゲッターを用いずとも球審の猿を見ることができた長良は、その猿が本当は野球選手になりたかったこと、そうなれなかったからこそ「野球」という世界の平等を守るために球審になったことを知る。その猿の姿に胸を打たれた長良が覚悟を決めると、周囲の景色は剥き出しの野原から球場へと変わる。エースの憎しみのこもった球に長良は渾身のスイングをするものの、結果はストライク。それでも健闘を称えられる長良と対照的に、エースは上海に慰められていた。

長良はまさに「試合に負けて勝負に勝った」ということだろうか。とは言え、正面からエースの優生思想が打ち砕かれた訳ではないからどこら辺が「勝負」だったのかはいまいち分かり難い。少なくとも長良には健闘を称えてくれる仲間が居たが、エースは天才として孤立するしかなかったということだろうか。

第2話で瑞穂に教師が言った台詞と言い、重要な問題提起はなされているように感じられるが、未だそれに対して明確な答えが描かれているとは言えない。

果たして物語の最後で瑞穂は「現実」を打ち破り、あるいはエースは自らの無力を認めることによって他者との共存を選ぶような成長を遂げるのだろうか。

長良は、希は、現実世界へと帰還した際にはどのように変化しているのだろう。

現れた大人

エースに敗れたことで約束通り元の世界へとワープさせられる長良。

しかし思う場所に辿り着けない。いくつもの異世界を巡った結果、長良の能力は異世界間をワープできることだと判明するものの長良自身に行き先は指定できないらしい。

落胆する生徒たちの前に、突如海から人影が迫る。

それを見たポニーは「アキ先生!」と叫ぶ。どうやら学校の先生のようだ。

助けに来てくれたのかと沸き立つ生徒たちに向かって、しかし彼女は「遊びは今日で終わり」と不穏な台詞を吐く。果たして彼女はどこから、何故やって来たのだろうか?

待て、次回。

アニメ『Sonny Boy -サニーボーイ-』はTOKYO MX他で毎週木曜24:30より放送中。

『Sonny Boy -サニーボーイ-』公式サイト

Amazon、ABEMA、GYAO!他で毎週土曜0:00より配信中。

¥220 (2021/10/21 20:13:15時点 Amazon調べ-詳細)

『Sonny Boy -サニーボーイ-』のサントラはCDとアナログ盤が発売中&予約受付中。

『Sonny Boy -サニーボーイ-』第3話のあらすじ&感想はこちらから。

『Sonny Boy -サニーボーイ-』第1話のあらすじ&感想はこちらから。

『Sonny Boy -サニーボーイ-』第2話のあらすじ&感想はこちらから。

 

アニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd-覚醒前夜-』のネタバレ感想はこちらから。

アニメ『SSSS.DYNAZENON』のネタバレ感想はこちらから。

アニメ『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』のネタバレ感想はこちらから。

腐ってもみかん

普段は自転車で料理を運んで生計を立てる文字通りの自転車操業生活。けれど真の顔は……という冒頭から始まる変身ヒーローになりたい。文学賞獲ったらなれるかな? ラップしたり小説書いたりしてます。文章書くのは得意じゃないけどそれしかできません。明日はどっちだ!
お問い合わせ

関連記事

  1. 『映像研には手を出すな!』のあらすじ、海外の反応、みどころ、再放送や配信は?【漫画とアニメ違いは?】

  2. 第2話ネタバレ感想!『Sonny Boy -サニーボーイ-』あらすじ・解説・考察

  3. 『トランスフォーマー : ウォー・フォー・サイバトロン』第Ⅱ章アースライズは12月30日(水)配信開始! 日本語予告解禁

  4. 『呪術廻戦』が米アニメアワード制覇 『鬼滅』に続く クランチロール“アニメアワード2021”発表 (全18部門 受賞リスト掲載)